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ドコモが2022年冬~2023年春モデル発表、5Gスマホや上り最大1.1Gbpsのモバイルルーターなど全12機種
2022年10月6日 10:02
NTTドコモは6日、2022年冬~2023年春に発売する新製品を発表した。5G対応スマートフォンが6機種(うち新発表1機種)、5G対応タブレットが2機種、ドコモケータイ(フィーチャーフォン)とキッズケータイ(子供向けスマートフォン)、5G対応Wi-Fiルーター、Home 5Gルーターがそれぞれ1機種ラインアップされた。
発表されたのは、5Gスマートフォン(ahamo対応)が「arrows N F-51C」、「Galaxy Z Flip4 SC-54C」、「Galaxy Z Fold4 SC-55C」、「Galaxy A23 5G SC-56C」、「AQUOS sense7 SH-53C」、「Xperia 5 IV SO-54C」、ドコモタブレットが「dtab d-51C」と「dtab Compact d-52C」、フィーチャーフォンが「DIGNOケータイ KY-42C」、子供向けスマートフォンが「キッズケータイ KY-41C」、モバイルWi-Fiルーターが「Wi-Fi STATION SH-54C」、ホームルーターは「home 5G HR02」。
端末名 | メーカー | 発売日 | 価格 | 5G SA |
arrows N F-51C | FCNT | 2023年2月以降 | 未定 | ― |
Galaxy Z Flip4 SC-54C | サムスン電子 | 9月29日 | 15万9500円 | 対応 |
Galaxy Z Fold4 SC-55C | サムスン電子 | 9月29日 | 24万9700円 | 対応 |
Galaxy A23 5G SC-56C | サムスン電子 | 10月下旬以降 | 未定 | ― |
AQUOS sense7 SH-53C | シャープ | 11月上旬以降 | 未定 | ― |
Xperia 5 IV SO-54C | ソニー | 10月中旬以降 | 未定 | ― |
端末名 | メーカー | 発売日 | ahamo | 5G SA | eSIM |
dtab d-51C | シャープ | 11月中旬以降 | ― | ― | eSIMのみ |
dtab Compact d-52C | レノボ | 2023年2月以降 | ― | ― | eSIMのみ |
DIGNOケータイ KY-42C | 京セラ | 2023年3月以降 | ahamo対応 | ― | ― |
キッズケータイ KY-41C | 京セラ | 2023年2月以降 | ― | ― | eSIMのみ |
Wi-Fi STATION SH-54C | シャープ | 2023年1月以降 | ahamo対応 | 5G SA対応 | ― |
home 5G HR02 | シャープ | 2023年2月以降 | ― | ― | ― |
全体の26%が5Gプランを契約
メディア向けの説明会では、ドコモ プロダクト部部長の松野 亘氏が、今回のラインアップについてコメントした。
松野氏は、ドコモが考えるプロダクトについて「スマートフォンだけにとどまらず、スマートウォッチやVRゴーグル、ヘルスケアデバイスなど通信機能をそなえた“あらゆる形あるもの”」に変わってきているとし、リアルとサイバー空間の両方につながることで、ユーザーの体験価値向上を図っていくという。
ドコモのスマートフォンについて、販売全体の97%が5G端末となり、また5Gプラン契約数も全体の26%まで伸びてきている(ahamo含む)。今回のラインアップも全12機種中10機種が5G対応端末となっている。
新機種ラインアップについて
松野氏は、引き続き2022年冬~2023年春に発売する新製品ラインアップを説明。
ドコモのAndroidタブレット「dtab」シリーズから、シリーズ初の5G通信に対応した「d-51C」と、コンパクトモデル「d-52C」を発表した。
「d-51C」は、約10.1インチの大画面で防水防塵性能をサポートしているため、お風呂での動画視聴やキッチンでのレシピ閲覧などにも利用できるという。
「d-52C」では、外出先でも手軽に利用できるようコンパクトかつ軽量にエンジニアリングされている。
フィーチャーフォンシリーズ「DIGNOケータイ」から新機種「KY-42C」は、高い耐久性だけでなく、泡ハンドソープをつけた布での手入れをサポートしており、いつでも清潔に利用できるとアピール。
キッズケータイ「KY-41C」では、子供でも安心して端末を利用できるような機能を搭載しているほか、ドコモのキッズケータイとして初のカメラ機能を搭載している。また、新たに「+メッセージ」もサポートし、保護者が登録した相手とだけやりとりできるようにできる。
データ通信端末からは、“ドコモ史上最速ルーター”とうたう5G SAとミリ波対応の「Wi-Fi STATION SH-54C」が登場。受信時最大4.9Gbps、送信時最大1,1Gbpsをサポート。松野氏は、送信時の速度に注目し「4K/8K動画を低遅延かつ安定して“配信する”ことができる」とアピールした。
ホームルーターサービス「home 5G」専用ルーターとして、「HR02」も新たに発表された。端末の製造は引き続きシャープが担当している。大きさこそ先代モデル「HR01」と大きく変わらないが、LED位置と数が変更されているほか、機能面ではWi-Fi6やメッシュWi-Fiの共通規格「Wi-Fi EasyMesh」をサポートしており、宅内での無線LAN環境が改善された。また、2.5Gbps対応のLANポートも新たに搭載されている。
カーボンニュートラルへの取り組み
ドコモでは、2030年までにCO2排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」への取り組みを進めている。
5Gスマートフォンの新発表機種としてラインアップした「arrows N」も環境に配慮されており「リサイクル素材を67%使用したスマートフォン。松野氏は、リサイクル素材の使用率について、「(これまでのリサイクル素材利用をうたっている端末で)多くても10%とか20%とかのレベル。今回は背面パネルだけではなくカメラフレームや内部の樹脂などにも活用している」とコメント。
製造を担うFCNTの国内製造工程においても、再生可能エネルギーを使って製造を行っている」と松野氏は説明する。
また、端末を長く使えるよう、充電制御技術による電池の長寿命化や、最新OS対応、発売後4年間のセキュリティ更新サポートなどを実施する。
「arrows N」について、ドコモオンラインショップで購入すると、購入代金の1%相当を環境保全団体「WWFジャパン」に寄付する取り組みをFCNTと協同で実施する。
アクセサリーやパッケージにおいては、脱プラスチックへの取り組みを加速させる。
ドコモのOEMケースについて、エコ素材を活用していく。特に「arrows N」のケースについては、金属部など一部を除いたほとんどにエコ素材を採用するという。
ケースパッケージにおいても、紙素材を採用することでプラスチック削減を図り、環境へ貢献していくとしている。
松野氏は、ドコモが掲げる「カーボンニュートラル宣言」(カボニュー)について「自社だけでできるものではなく、ユーザー、パートナーとドコモの3社で取り組んでいきたい」とし、今後「arrows N」ユーザーを対象に「ユーザーがエコ活動を行うとスコアがつく」サービスの展開を検討しているという。
Android 13、全38機種で対応予定
Androidの最新バージョンであるAndroid 13について、今回の秋冬モデル発売のものも含めて合計38機種について、バージョンアップで対応することを明らかにした。
Android 13対応端末
- シャープ機種(計6機種)
- AQUOS sense5G SH-53A
- AQUOS R6 SH-51B
- AQUOS sense6 SH-54B
- AQUOS wish2 SH-51C
- AQUOS R7 SH-52C
- AQUOS sense7 SH-53C
- FCNT機種(計3機種)
- arrows Be4 Plus F-41B
- arrows We F-51B
- arrows N F-51C
- サムスン電子機種(計18機種)
- Galaxy S20 5G SC-51A
- ahamo サイトで購入した Galaxy S20 5G SC-51A
- Galaxy S20+ 5G SC-52A
- Galaxy Note20 Ultra 5G SC-53A
- Galaxy A51 5G SC-54A
- Galaxy S21 5G SC-51B
- Galaxy S21 5G Olympic Games Edition SC-51B
- Galaxy S21 Ultra 5G SC-52B
- Galaxy A52 5G SC-53B
- Galaxy Z Flip3 5G SC-54B
- Galaxy Z Fold3 5G SC-55B
- Galaxy A22 5G SC-56B
- Galaxy S22 SC-51C
- Galaxy S22 Ultra SC-52C
- Galaxy A53 5G SC-53C
- Galaxy Z Flip4 SC-54C
- Galaxy Z Fold4 SC-55C
- Galaxy A23 5G SC-56C
- ソニー機種(計8機種)
- Xperia 1 III SO-51B
- Xperia 10 III SO-52B
- Xperia Ace II SO-41B
- Xperia 5 III SO-53B
- Xperia 1 IV SO-51C
- Xperia 10 IV SO-52C
- Xperia Ace III SO-53C
- Xperia 5 IV SO-54C
- 京セラ機種(計1機種)
- あんしんスマホ KY-51B
- タブレット(計2機種)
- dtab d-51C
- dtab Compact d-52C
5G SAやミリ波への対応について
今回、モバイルルーターを含む3機種で5G SAとミリ波をサポートしている。5G SAは、5G専用のコアネットワーク設備を利用した通信サービスで、より5Gの特徴が生かされた5Gサービスの提供や、5G SAならではの機能が利用できる。また、ミリ波による5G通信では、4Gや5GのSub-6と呼ばれる帯域よりも高い周波数帯域を使うため、さらなる高速大容量通信が期待できる。
これまで発表した4機種(「AQUOS R7 SH-52C」、「Galaxy S22 SC-51C/Ultra SC-52C」、「Xperia 1 IV SO-51C」)に加え、今回新たに3機種(「Galaxy Z Flip4 SC-54C/Z Fold4 SC-55C」、「Wi-Fi STATION SH-54C」)が5G SAをサポートすると発表された。松野氏によると、今回発表のものも含め既存機種での5G SA対応機種が増える予定はないという。
5G SAについて松野氏は「基本的には、フラッグシップモデルに搭載していく。やはり価格やデザインに影響してくるのは間違いないと考えている」とコメント。将来的にはコスト面やチップの小型化など考えられるが、現時点では価格が少し高いとし、機能とバランスの兼ね合いで搭載機種を選定していると説明した。
5G SAの展開について、ドコモ担当者は「2023年3月末までに47都道府県に展開する」とコメント。5G SAにより速いアップリンク(送信)が期待できるため、人の集まる駅やイベント会場、配信などを行う若いユーザーが多く滞在するエリアなどに展開していくとした。
端末価格やeSIMについて
今回ラインアップされた端末の多くが、発売前で価格が発表されていない。歴史的な円高や半導体不足、世界情勢の混乱などで、端末価格が上昇傾向にあるが、松野氏は「パートナーと協力しながら、従来の価格帯で(大きな価格上昇なく)提供していきたいと考えている」とコメント。
またeSIMについては「基本的には搭載していきたい」とし、市場環境を見ながら、ユーザーにメリットのあるようなサービスなど検討していく考えを示した。
- 物理SIM+eSIM対応機種
- arrows N F-51C
- Galaxy Z Flip4 SC-54C
- Galaxy Z Fold4 SC-55C
- Galaxy A23 5G SC-56C
- AQUOS sense7 SH-53C
- Xperia 5 IV SO-54C
- 物理SIMのみ対応
- DIGNOケータイ KY-42C
- Wi-Fi STATION SH-54C
- home 5G HR02
- eSIMのみ対応
- dtab d-51C
- dtab Compact d-52C
- キッズケータイ KY-41C