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HIS Mobile、最安290円~の新プラン――低価格と実店舗展開で3Gユーザーからの乗り換え狙う
2022年3月28日 18:30
1GBで290円~
同プランは、1GB、3GB、7GBから月間データ通信容量を選択できる。1GBプランで月間のデータ通信容量が100MB未満の場合、月額利用料金は290円。7GBの場合でも990円となる。
このほか、完全かけ放題オプションも用意されており、1GBプラン(100MB未満使用)の場合、1770円で利用できる。
データチャージは1GBにつき220円となる。
3G終焉に向けて新プラン
H.I.S.Mobile 代表取締役社長の猪腰英知氏は、今回の新プランで狙うターゲット層についてフィーチャーフォンユーザーなどの比較的データ使用量が少ないライトユーザーであることを示す。
KDDIは、3月末をもって3Gを停波する予定で、ソフトバンクも2024年1月に、NTTドコモでも2026年3月末でそれぞれサービス終了を予告している。こうしたことを踏まえて、猪腰氏は「フィーチャーフォンからスマホに切り替えてもデータはそんなに使わないという方も多いのでは。そうした層への受け皿として、よりユーザーに合ったものになるよう開発した」とプラン提供の狙いを語る。
加えて、相次ぐモノの値上げやこの春から18歳に成人年齢が引き下げられことに触れ「高校生でもスマホを契約できる。バイトなどをしていない学生でも利用できるプランがあってもいい」とも。
MMD研究所の調査によれば、MVNOユーザーのおよそ80%のデータ使用量は7GB未満に収まっている。また、HIS MobileによるとMVNOへの乗り換え時にもっとも重視したことは圧倒的に価格であったという。
猪腰氏は、大容量プランで大手キャリアに挑むのは厳しいということや回線接続料が低廉化しつつあることから「(月間通信料7GB未満の)上位80%のユーザーに魅力的なプランをつくることに意義がある」とする。
今回の新プラン提供開始に伴い、「格安ステッププラン」と「格安かけ放題プラン」は終息し、今回発表の新プランと「格安弐拾プラン」の2プランになるという。
手数料最大50%オフキャンペーンも用意
新プラン開始に伴い「春の新規ご加入キャンペーン」として、4月4日12時59分までにエントリーすると、通常3300円の事務契約手数料の50%を割り引く。
4月11日12時59分までに契約しても30%オフで、4月18日12時59分までに契約すると10%オフとなる。
実店舗展開も
会見の場では、実店舗である「HISモバイルステーション」の展開も明らかにされた。
同店はHIS Mobile専売ショップとして、日本物産情報通信(J-PIC)とのパートナーでフランチャイズ展開されるもの。端末販売などのほか、HIS Mobileが以前から取り組んでいる端末修理や買取なども行う。
1号店は、4月にも群馬県太田市にオープンする。猪腰氏は大手キャリアとの差別化の一環として、地方を中心として土地代が安い場所をメインに展開していく方針を明らかにした。都市部と異なり、地方ではAndroid端末の修理を断られることが多く、需要があると見込まれる。さらに3Gが終焉を迎える昨今、スマホに乗り換える「新たな相談場所」としてHIS Mobileの拡大を狙う場所にもなりそうだ。
猪腰氏は、実店舗展開の意義について「SDGsの観点から街に貢献するとともに、MVNOに接点がない人に(新たに触れる)環境を作れれば」と語る。店舗では開通のサポートや相談をメインとして提供する予定で、将来的には有料・無料のかたちも含めてトラブル対応などサポートも実施したいという。今後、2号店として広島でのオープンが予定される。
猪腰氏は「今後もプライスリーダーとしてやっていきたい。一方でグループの旅行業やテーマパーク事業を通信との掛け合わせで新しい価値創造ができると思う。MVNO事業だけではなくグループとしてどのような貢献ができるかという軸で頑張っていきたい」と今後の展開への熱意を示した。