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ドコモ・インテル・レノボの3社がタッグ――5G対応パソコンの普及に向け

 NTTドコモ、インテル、レノボ・ジャパンの3社は、LTE/5G対応Connected Modern PC (CMPC)の分野における協業に関して、メディア向けの説明会を開催した。

 ドコモとインテルは2021年4月に連携協定を締結していたが、今回はそこにレノボ・ジャパンが加わったかたち。本記事では、3社それぞれの担当者が行ったプレゼンテーションの内容をお届けする。

ドコモ

 ドコモからは、法人ビジネス本部 DXソリューション部長の町田直氏が登壇。

 同社では、「デジタルトランスフォーメーション(DX)で目指す4つの変革」の一環として、5GやCMPCを活用した“時間や場所にとらわれない働き方”の実現に取り組んでいる。

 町田氏は、企業のテレワーク導入などに関するデータを紹介した。大企業よりも中小企業において、テレワークの実施率が下がる傾向にあるという。

 また、テレワーク実施者の8割がテレワーク継続を希望しており、特に30代~40代の従業員はその傾向が高いとのことだ。

 テレワーク導入に関して企業が考える課題として、「情報セキュリティ」「導入費用」などを挙げた町田氏は、「MDM(モバイルデバイス管理)」を行えるCMPCならではの強みや、高セキュアな閉域接続を行えるドコモの固定VPNサービスなどを紹介。「ユーザーの要望や課題に合わせて、さまざまなサービスを提供していく」と語った。

インテル

 インテルからは、同社執行役員常務 第二技術本部 本部長の土岐 英秋氏が登壇した。

 土岐氏は、“パソコンがある場所が職場になる”という、ニューノーマル時代における「モバイル・ワークプレイス」の潮流を紹介。5G通信に対応したCMPCがあれば、パソコンを使った働き方の自由度が高まるとした。

 インテルでは、そうした働き方におけるセキュリティの課題などを解決するものとして、法人向けに「vPro プラットフォーム」を提供している。

 土岐氏は、CMPCのグローバル市場に関するデータも紹介しながら、「米国や日本、中国などにおけるCMPC市場は、今後も伸びていく可能性がある」として、今後への期待感をのぞかせた。

レノボ・ジャパン

 レノボ・ジャパンからは、まず同社執行役員副社長の安田稔氏が登壇。ノートパソコン「ThinkPad」の歴史を紹介しつつ、「WWANモジュールを内蔵可能なシリーズ数は20モデル以上となった」と、ラインアップの豊富さをアピールした。

 また、レノボ・ジャパン 企画本部 製品企画部 マネージャーの元嶋 亮太氏は、3社が公開したCMPCに関するホワイトペーパーの内容を紹介した。

 同氏は「CMPCのネットワーク接続では、想定以上の通信量が発生している」とコメント。5G経由のオンライン会議を例に挙げると、約2.5時間で通信量は7GBに達するという。

 元嶋氏は「今回公開したホワイトペーパーは、CMPCの導入などで悩んだ際の“参考書”として使っていただきたい」と語り、プレゼンテーションを締めくくった。