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顔を知らない相手と一緒に勉強、ひとりでも集中できるドコモの学習ソリューション

 NTTドコモは、同社のイベント「docomo Open HOUSE'22」において、学習の意欲を高める「学習環境演出プロジェクター」を展示した。

 学習者の様子をカメラで撮影し、その姿をシルエットとして描画してプロジェクターで壁などに投影できる。スマートフォンアプリで呼びかけたほかの人の姿を同時に投影もでき、1人でいながらも、誰かと一緒に勉強している感覚を体感できるというもの。

向かって左側に自分が座っている様子が映し出されている。右側にはアプリでつながった誰かが表示される仕掛け
心拍センサー
勉強相手を探せるアプリ。現時点では5人までの人と同時に接続できるがさらに多人数との接続を目指しているという

 コロナ禍では、学校の授業や仕事も自宅で1人でこなすというシーンが当たり前になった。一方で1人では集中できない、という感覚を多くの人が抱いているという。このデバイスを用いることで、ほかの人と一緒に学習する感覚を再現することで集中力を高めるという狙いがある。

プロジェクター本体は机の上でも邪魔にならないよう小型化を検討しているとのこと

 プロジェクターでの投影は、集中していれば赤に、気がそれていると緑色へと変化する。心拍センサーと連携した機能で、心拍が高いと集中していると判断されるのだという。投影される姿はシルエットのため、見知らぬ相手でも空間を共有するハードルが低い。

 学習塾などで生徒に提供し、自主学習の時間に役立ててもらうというイメージだ。現状ではシルエットの精度向上といった課題があるほか、効果などの面でコンセプトの検証を行っている段階という。そのため、このままの姿で世に登場するかはまだ分からないが、1人での勉強に集中できずに困っている受験生の強い味方になってくれるかもしれない。