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「Apple Payのnanaco」本日21日から利用可能に、そのサービス内容は
2021年10月21日 11:33
全国80万カ所で使える
セブン-イレブンやイトーヨーカドーなど、セブン&アイグループ共通のキャッシュレス決済サービスとして提供されている「nanaco」。セブン-イレブンだけでも、全国約2万1000店舗(2021年8月末時点)で利用でき、グループ外店舗を含めると80万店超で利用できる。
特徴のひとつはポイント。nanacoで支払うと「nanacoポイント」が貯まるようになっており、1ポイント1円として次のショッピング時に充当できる。
セブン&アイグループの「セブンID」を活用することで、グループ各社のアプリの会員サービスにnanaco番号を登録すると、同グループ独自のマイルプログラム「セブンマイル」も貯められる。貯まったセブンマイルは、nanacoポイントと交換したり、好みの特典と交換したりできる。
「Apple Payのnanaco」サービス仕様は
nanacoの使い方や機能は、カードタイプもApple Payも同じ。とはいえ、Apple Payという環境ならではのメリットもある。
始め方
そのひとつが、使い始める場面。いつでもどこでもnanacoを新規発行できる。発行手数料は無料。
初めて使う場合、nanacoアプリから新規発行する。会員情報やパスワードなどを登録し、nanacoを発行するという流れ。
カードタイプのnanacoを使っている場合、iPhoneのウォレットアプリから、iPhoneやApple Watchへカードの情報を取り込んで、残額をそのままApple Payのnanacoで利用できる。
セブン&アイグループのアプリやサイトでnanacoの番号、会員パスワードを登録するとセブンマイルが貯まる。
使い方
手持ちのクレジットカードを登録することで、iPhoneやApple Watchを操作して残高をチャージできる。クレジットブランドは、JCB、AMEX、MasterCardのほか、セブンカードも登録できる。VISAブランドはセブンカードに付くものであれば利用可能で、ほかの発行者によるVISAブランドのカードについては検討中とのこと。
ウォレットアプリでは、nanacoを選び、チャージをタップ。その上で金額を入力、あるいは選ぶことでチャージできる。
レジを使わずチャージできることは、ユーザーにとって利便性が高まるとともに「接触回数の軽減、従業員の業務軽減にも繋がる」(神谷氏)とも期待されている。
セキュリティ面でも、iPhoneのTouch ID(指紋認証)、あるいはFace ID(顔認証)で安心できると神谷氏はアピール。
今後同社では、Apple Payへの対応を記念したキャンペーンを実施する予定。
対応端末
Apple Payのnanacoが利用できるのは、iOS 15搭載のiPhone 8以降とiPhone SE(第2世代)。あるいはwatchOS 8搭載のApple Watch Series 3以降となる。
非接触決済、コロナ禍で利用増える
nanaco会員は2021年8月時点で約7400万人。Android版のユーザーはその約1割を占めている。
2020年の新型コロナウイルス感染症の影響で、決済シーンでも大きな変化が訪れ、非接触の安心感でnanacoのユーザーも増えた、と水落社長。2020年1月と比べ、2020年7月までの約1年半で会員数は約7%、加盟店は約28%増えた。
すでにカードタイプ、Android版として提供されてきたnanacoだが、ここへ来て「Apple Payでも利用できるようにしてほしいという声を多くの方々からいただくようになった」と語る水落社長は「私どもとしても対応は待ち遠しいものだった。nanacoに興味がなかった人の入会や、モバイル化が進んでいないことに不便さを感じていた方の再利用で、会員・利用件数の増加を期待している」と期待感を示す。
現状のセブン-イレブンアプリでは、「PayPay」の利用が案内される格好だが、水落社長は「nanacoはグループの中心的な共通決済サービス。サービス性を高めることでひとりでも多くの方に加入いただきたい。ただ、他社サービスを排除することは一切ない」と説明した。