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ウェザーニューズ、新型気象レーダーを使用した実証実験開始

 ウェザーニューズは、高頻度観測小型気象レーダー「EAGLE レーダー」を千葉県八街市に設置し、レーダーの有効性を確認する実証実験を開始した。

 「EAGLE レーダー」は、ウェザーニューズが独自で開発した小型の気象レーダー。周囲360度を高速スキャンし、雨粒の大きさや雲の移動方向などを立体的に高い頻度で観測する。最大の特長は、観測するまでに要する時間の短さで、従来のレーダーが観測までに5分程かかっていたところ、本レーダーでは30秒程度で観測できる。

 そのため、半径50km以内の積乱雲の発達状況をほぼリアルタイムに捉えることが可能となり、ゲリラ豪雨や線状降水帯、大雪、突風、ヒョウなど、突発的かつ局地的に発生する気象現象をより正確に把握できるのだという。

 実証実験は、2022年6月にかけて、レーダーの精度評価と感度の最終調整などを行う。実験の過程として、まずはウェザーニューズの予報センターでレーダーを監視し、観測データを数時間先の予報精度向上に活用していく。

 あわせて、道路の管理事業者における除雪作業の判断支援や迂回ルートの推薦など、企業向けのサービスの開発も目指す。

 加えて、同社は、「EAGLE レーダー」の展開を進めるために、総務省と無線免許の新制度策定についても検討しているとしており、新制度が実現した際には、観測データの販売も可能になる見込みだとしている。