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WiMAXや避難アプリを駆使――JR東日本が「東日本大震災」から進めてきた地震と津波に備えた対策とは
2021年3月9日 06:00
JR東日本は3日、2011年3月に発生した東日本大震災から、これまで進めてきた災害対策をあらためて発表した。今後起こりうる大規模地震と、その影響による津波への対策をまとめた内容となっている。
通信関連では、情報伝達手段として、本社や支社、主要駅に衛星携帯電話やWiMAX端末が配備されている。また本社と首都圏支社には衛星固定電話があるほか、横浜と大宮には衛星通信設備搭載車も用意された。
当時の津波による被害を踏まえた対策のひとつとして、社員用のタブレットに津波避難用アプリがインストールされている。このアプリは、注意すべき区間からの避難経路、避難場所を案内するものとして開発されたという。あわせてマニュアル作成や降車訓練だけでなく、津波避難への考え方を改めて見直したうえで、避難経路図を掲示するといった取り組みの強化も案内されている。
このほか、帰宅困難者対策として、大規模震災時に開放する「JR-EAST FREE Wi-Fi」もある。
対策全般として同社では、走行中の列車を素早く止める「列車緊急停止対策」、建物の倒壊を防ぐ「耐震補強対策」、脱線後の被害を抑える「列車の線路からの逸脱防止対策」の3つを挙げている。地震発生を早期に検知するシステムの強化、耐震補強の状況や進捗などもあわせて紹介されている。