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総務省、SIMロック原則禁止やeSIM早期導入の方針示す

 総務省は、「スイッチング円滑化タスクフォース(第4回)」を1月27日にオンライン開催した。同タスクフォースでは、通信事業者に対してSIMロックを原則として禁止するほか、MNPのワンストップ化、キャリアを変更してもキャリアメールを継続利用できる仕組みの導入、eSIMの導入促進などが検討されている。

 同タスクフォースでは、端末の割賦代金を支払いしない行為や、端末の詐取を目的とした不適切な行為を防止するためににSIMロックを行っているという事業者の主張について、そういった行為を行わない大多数の購入者にとって合理的な理由がなく、不要な手間や不便が課されている。と現状の問題点を指摘している。

SIMロック解除の一層の推進(検討中の案)

 SIMロックについて検討する仲では、通信事業者が独自に実施したWebサイトでのアンケートで「SIMロック解除を希望しない消費者がいる」という主張もされたが、既に購入者の申し出なしにSIMロック解除を行っている事業者からは、利用者からの苦情やトラブルは生じていないという説明があったことや、総務省に対しても同様のトラブルや苦情が寄せられていないことを踏まえると、同様の回答はSIMロックについて十分理解していなかったものと推測して検討を進めたという。

SIMロック解除の一層の推進(事業者間協議での検討状況)

 タスクフォースでは、携帯電話やスマートフォンにSIMロックを設定することを原則禁止した上、端末購入時に不適切な行為が行われる可能性が低いことが確認できなかった場合に限って、SIMロックを行うことが許容されるのではないか、としている。

 MNO4社のSIMロック解除に対する対応状況は、NTTドコモが2020年8月から本体代金を一括払いまたは本体代の分割支払をクレジットカードに設定するユーザーを対象に、SIMロックの解除手続なしにSIMロックが行える対応を行っているほか、KDDIおよびソフトバンクについても、NTTドコモと同様の対応を行う方針。なお、楽天モバイルが販売する携帯電話・スマートフォンなどには、販売時点からSIMロックがかけられていない。

 このほか、タスクフォースではMNP手続を転出先の事業者のみの手続で完結するワンストップ方式の導入や、通信事業者が提供するメールアドレスを一緒に持ち運べるようにする仕組みの導入、MNOとMVNOを対象としたeSIM早期導入などが検討されている。

eSIMの提供状況、世界55か国以上、100以上の事業者が提供(MM総研)