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「スマホで身分証明」、日本提案の国際規格案が審議へ

 経済産業省は、スマートフォンに身分証明機能を搭載する規格について、日本から提案した案の国際標準化に向けた審議が始まったと発表した。

 モバイル機器にパスポートや運転免許証ななどを搭載するため、複製や偽造、改ざんを防ぐため、ISO(国際標準化機構)/IEC(国際電気標準会議)の合同専門委員会に設置されたグループ(SC17、カードおよび個人識別用セキュリティデバイス)で議論されてきたという。これまで、発行や運用のプロトコルなどの議論が進められてきたが、日本から、端末内のセキュアエリア(OSが異常な動作をするときでも安全にデータを保存、処理できるよう隔離された領域)について、要件を満たして信頼できるかどうか確認する規格が提案された。

 「スマホで身分証明」を実現するための要素のひとつとなる提案で、7月から議論がスタートする見込み。2022年には国際標準化を目指す。

 携帯電話業界では、2019年12月、クアルコムが最新のチップセット「Snapdragon 865」を発表する際、セキュアプロセッシングユニットを搭載すると発表。活用例として、運転免許証を格納するコンセプトなどが紹介されていた。