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じぶん銀行が「auじぶん銀行」に変わる理由
2020年2月10日 16:37
じぶん銀行は、2020年2月9日に「auじぶん銀行」へと商号を変更した。同社は2008年にKDDIと三菱東京UFJ銀行(当時)によって共同設立され、通信事業者をバックボーンに持つネット銀行として、ネット完結の住宅ローンやアプリ上で完結するデビット決済サービスなど、スマートフォンと親和性の高い金融商品を提供してきた。
改名後も出資比率の変化はあったものの三菱UFJ銀行が第2位の株主であることは変わりなく、同社のサービスはauの通信サービスを利用している人に限定するものではない。親会社の「au ID」や「au PAY」もキャリアフリー化が進む中、通信事業のイメージも強いauブランドを冠した背景にはKDDIの「スマートマネー構想」がある。
KDDIが掲げる「通信とライフデザインの融合」という考え方を金融分野に落とし込んだものがスマートマネー構想で、スマートフォンアプリを入口にさまざまな金融・決済サービスをワンストップで利用できるという未来図を描く。
このスマートマネー構想を推進するため、2019年4月にauフィナンシャルホールディングスという持株会社が設立され、KDDIグループの金融・決済関連の各社が傘下に収まった。
その後、カブドットコム証券はauカブコム証券へといったように、auフィナンシャルホールディングス傘下の各社は「au」を冠した名前に統一されており、じぶん銀行もそのひとつ。ウェブマネー社も4月にはauペイメントとなる。いわば、「auブランドの金融・決済サービス群」としての一体感を示すための名称変更だ。
auじぶん銀行の臼井朋貴社長は、個々の会社の利益だけではなくauフィナンシャルホールディングス全体として、auブランドの金融・決済サービスを発展させていくための体制変更や名称変更だと説明。また、元々オープンな立場である金融機関をあえてauブランドの一員だと明示することで、顧客の安心感、信頼が得られることもメリットだと語った。