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KDDIが「スマートマネー構想」、au WALLETアプリでひとまとめに

 KDDIは、スマートフォンを中心にした金融分野のサービスを提供する「スマートマネー構想」を発表した。ユーザーは、「au WALLET」アプリでさまざまな金融サービスをまとめて利用できるようになる。

スマホセントリックなサービスに

 これにあわせて2019年4月に、KDDI子会社として「auフィナンシャルホールディングス株式会社」を設置し、金融関連の5社の持ち株会社とする。

KDDIの高橋社長

 KDDI代表取締役社長の高橋誠氏は、通信とライフデザインの融合をかかげてきた中、スマートフォンを中心にした「スマホセントリック」という考え方の決済サービスが必要との見解を示す。具体的にはau WALLETアプリだけで、「貯める」「支払う」「殖やす」といったことを一元化して扱えるようにする。

今後のサービス

 今後は、ポイント運用、おつり投資、出金・送金機能の拡充、少額ローンなどを提供する。

金融持株会社を設立、新たなファンドも

 スマートマネー構想の展開に向けて、KDDIでは新会社の「LDF設立準備会社」を立ち上げた。同社は4月1日付けに、auフィナンシャルホールディングスへ社名を変更する。金融分野の持株会社という立ち位置になり、傘下には、auじぶん銀行(現じぶん銀行)、auフィナンシャルサービス(現KDDIフィナンシャルサービス)、au PAY(現ウェブマネー)、auアセットマネジメント(KDDIアセットマネジメント)、au Reinsurance Corporation(現KDDI Reinsurance Corporation)、auカブコム証券(現カブドットコム証券)の5社が存在することになる。

 カブドットコム証券とじぶん銀行については、KDDIと三菱UFJ証券ホールディングスや三菱UFJ銀行との間で資本異動することに合意している。KDDIのライフデザイン事業本部金融・コマース本部長の勝木朋彦氏は、三菱UFJ側との関係は変わらないと説明。auブランドに統一し、サービス体験を一新することで、これまで先行してきたモバイル向け金融サービスでもあらためてアドバンテージを打ち出したいと意気込む。

 あわせてKDDI Open Innovation Fund(KOIF)3号の投資プログラムとして、新たに「FinTech Fund Programを追加する。KOIF3号は、5年間で約200億円の出資を目指しており、KDDIとauフィナンシャルグループはFinTech企業との共創を目指す。