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「Mate 30」シリーズとグーグルのサービスの関係は――ファーウェイ端末担当トップのケビン・ホー氏が語る

 ファーウェイは19日、独ミュンヘンで「Mate 30」シリーズを発表した。

 発表会の直後、ファーウェイのコンシューマビジネスグループで、ハンドセットビジネスのプレジデントを務めるケビン・ホー(Kevin Ho)氏が日本や香港などのメディアとの会見に応じ、グーグルのサービスとMate 30シリーズとの関係について語った。

Mate 30シリーズにGoogleサービスは搭載されず

 「Mate 30」「Mate 30 Pro」は、カメラやディスプレイなど、ファーウェイのスマートフォンの中でもハイエンドに位置づけられる機種だ。

 OSはAndroid 10をベースにしたもので、ユーザーインターフェイスはファーウェイ独自の「EMUI 10」を採用している。発表会のタッチアンドトライコーナーで披露された両機種にはグーグルの各種アプリや、Google Playは搭載されていなかった。

Mate 30の画面

HMSは「チャレンジでありチャンスでもある」

 プレゼンテーションでは、ファーウェイ独自でオープンなアプリプラットフォームである「ファーウェイモバイルサービス(HMS)」が紹介された。HMSに向けてアプリ開発者はアプリを提供できる。

HMS
HMSはオープンなエコシステムだという
10億ドルを投資

 こうした環境について、発表会場でファーウェイが今後、10億米ドルをHMSへ投資し、アプリ開発者とともに歩むことを紹介。ホー氏も発表会後の会見であらためてその投資について触れる。

 ホー氏はMate 30シリーズの先端的な仕上がりに「自信がある」と語りつつ、「こうした取り組みはチャレンジであり、チャンスでもある。(グーグルのサービスを使っていたユーザーの移行について問われて)ステップバイステップになる。時間が必要な場合は、アプリ開発者と協力して十分なアプリを提供していく」とコメントし、グーグルのサービスとの関係について直接的なコメントは避けつつ、変化があったことを認め、なおかつファーウェイとして前向きに取り組む姿勢を見せる。

 HMSを推進していくかのようにも取れるコメントだが、一方でホー氏は、「現在の状況はとても複雑」とも語り、ファーウェイとしては止むなくHMSを採用することになったことを示唆していた。