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「K-tai Watch NIGHT with Galaxy Note8」開催レポート
参加者の注目はDeX Station、サムスン糸櫻氏が答えた「8つのナゼ」
2017年10月27日 18:59
ケータイ Watchでは、10月26日に発売された「Galaxy Note8」の実機にいち早く触れられるイベント「K-tai Watch NIGHT with Galaxy Note8」を10月24日に開催した。
イベントには、当選した本誌読者30名が参加。ステージには編集長の湯野康隆をモデレーターに、本誌コラムでもおなじみの法林岳之氏、Galaxy Note8を知り尽くしたサムスン電子ジャパンの糸櫻幹雄氏が登壇。トークショーではGalaxy Note8にまつわるさまざまな取材裏話も飛び出したほか、参加者からの質問にも両氏が回答。タッチアンドトライの時間には「DeX Station」の使い勝手に多くの参加者が興味を寄せていた。
東京・神保町の会場に、遠くは大阪府や愛知県から参加した読者もいた今回の「K-tai Watch NIGHT with Galaxy Note8」。ファンには待望の端末であり、発売前に実機に触れられ、関係者から直接話を聞けることなどもあって、多くの応募をいただいた。
なお会場では、発売前だったGalaxy Note8が1人に1台貸し出され、イベント終了まで自由に触れることができた。
サムスン糸櫻氏が答えた「8つのナゼ」
イベントではまずサムスン電子ジャパンの糸櫻幹雄氏が登壇。さまざまな機会に聞かれるという、Galaxy Note8にまつわる「8つのナゼ」を自ら提示して、答えを紹介していった。
その中で「なぜ日本発売にはタイムラグがあるの?」と示した糸櫻氏。ここでの回答は「日本のユーザー向けに作り込んでいるから」。これまでも、たとえばアドレス帳の検索で部分一致検索をできるようにするなど、地味ながらも改善を重ねてきたことを紹介した。さらに今作Galaxy Note8では、フリック入力の認識角度を、親指で操作しても誤認識が起こりにくいよう、4分割する範囲を親指からの遠さに応じて変えるなど、工夫が盛り込まれたことが紹介された。
このほかにも同氏からは、「なぜペンを付けたの?」「なぜ『Sペン』という名前なの?」「なぜ縦長、エッジのデザインなの?」などの代表的な疑問に、開発関係者ならではの明快な語り口で回答していった。
「なぜRAMを6GBにしたの?」という問いでは、端末のマルチタスク処理を快適にするだけでなく、サムスン電子が販売する拡張ドック「DeX Station」利用時でも快適に動作するためと説明。ここでステージ上では、これまでの同氏のプレゼンテーションがすべて「DeX Station」の実機経由で行われていたことを披露。目の前にいきなり登場した「DeX Station」に会場からはどよめきが起こった。
糸櫻氏はGalaxy Note8の特徴を「握って」「書いて」「撮って」と3つにまとめる。有機ELディスプレイはサムスンとして実績やノウハウを重ねてきたデバイスで、幅を抑えながら大画面を実現するエッジデザインは、「ノート」として利用しやすいようデザインし直されている。「書いて」はもちろんSペンの活用で、Galaxy Note8では「メモ」としての利用やSNS向けの機能がさらに拡張されている。「撮って」で訴えるデュアルカメラもサムスン製端末として初めての試みで、特に、大きなズーム操作でも画質を維持する広角+ズームレンズの組み合わせが、スマートフォンの弱点を解消するものとして位置付けていることが紹介された。
法林氏が語ったニューヨーク取材、カメラの強さ
ステージではここから、法林岳之氏を交えて、ニューヨークで開催されたグローバル向けの発表会を取材した模様や、実機を使用した感想などが語られた。
本誌でも掲載しているように、法林氏はサムスンが開催した近年のグローバル向けの発表会を毎回取材している。日本では幻となったGalaxy Note7も現地で取材をしているとあって、Galaxy Note8のニューヨークでの発表会は、サムスン関係者がこめた想いや演出がしっかりと感じられた様子。「サムスンのイベントはいつも面白いが、Note8は特にかっこよかった。このステージの演出はスゴイ。YouTubeで後から観てみて下さい」と、会場のプレゼンテーションを投影する仕掛けも毎回大掛かりで面白いものになっていることを紹介した。
目下ライバルと目される端末との、写真の映り具合のテストでは、法林氏がドイツを巡った際に撮影した写真で比較。「Galaxyはバランス良く色が出る。暗い所も強く、今ではほかのメーカーは勝てない状況」と、多数の端末を使う法林氏をして太鼓判が押された。
参加者からの質問、糸櫻氏が「使いこなす必要はない」という意図とは?
トークショーを終えると、ステージはそのままに、予め寄せられていた参加者からの質問に回答していくコーナーに。日本では発売されなかったが、Galaxy Note7を踏まえ電池問題が聞かれると、糸櫻氏は「Webサイトでも、バッテリーについて8つのチェックを実施していることを紹介している。実はGalaxy Note8では、バッテリーの大きさは少し減らしている。無理やり詰め込んでもリスクが高くなるので、一番リスクの少なくなる方法を考えた。また、ロジックを変え、満充電までの時間も長くなった」と回答。リスク回避の観点から、あえて従来機種よりもスペックを下げている箇所があることを紹介した。
GalaxyのSシリーズとNoteシリーズの違いを聞かれると、糸櫻氏は「スマートフォンの王道の進化をしていこう、というのがSシリーズ。やんちゃなことをする、スマートフォンではできなかったことが実現できるといいな、というのがNoteシリーズ」と解説し、Sペンを中心に、Noteシリーズをより先端的な製品と位置づけた。
イベントの中でも印象的だったのは、Sペンの使いこなしのアドバイスを聞かれた時。糸櫻氏は「使いこなす必要はないんです」と率直に回答する。
「みなさん、ペンは普段使っているんですから。紙とペンより、少しだけ便利になるだけ。気負って“使いこなす”必要はない。使えば、いろんなことに気がつくようになっている」と、同氏はあくまで普段のペンの延長として使いはじめてもらえばいいとアドバイスする。
「今日、帰りに牛乳を買ってきてと頼まれている人。それを“書けば”いいんです。いつの間にか使いこなせるように作り込んでいます」(糸櫻氏)。
ヘビーユーザーが注目するSIMロックフリー版発売の可能性について質問が及ぶと、ここでは法林氏が「台数がそれなりに出ると、(メーカーが独自に構築しなければいけない)サポート体制の負荷が高い。キャリアに納めている端末も(キャリア経由で)サポートしなければいけない。市場規模がある程度見込めないと難しい」と業界の事情を解説。もっとも、法林氏は「盛り上がっている今はチャンス。本国(韓国)の人にも何度も言っている(笑)」と、出してほしいという立場のよう。
各キャリアとも、ミッドナイト ブラック、メープル ゴールドの2色を発売することになったGalaxy Note8だが、グローバルではほかにOrchid Gray、Deepsea Blueが存在している。カラー選定について聞かれると、法林氏からは、「最終的には、キャリアの担当者が決める。出荷台数(の配分)も絡むので、カラーの増加は簡単な問題ではない」と、カラーバリエーションが少なくなってしまったことに理解を示すものの、「個人的な感想としては、キャリアの担当者は“堅い”。ゴールドを予約したが、Deepsea Blueは出してほしかったなと思う。好スタートを切ったり、売れ行きがよければ、追加色として出る可能性はあるのではないか」と率直に語った。
会場で人気のあの製品がじゃんけん大会の賞品に
イベントではこのほか、本誌の「けーたい お題部屋」のイベント版として、参加者にYES/NO形式で質問を投げかけるコーナーも用意。「DeX Station、欲しい?」とのお題に、予想以上に欲しいという意見が集まると、糸櫻氏からは「実はGalaxy Studioで展示してアンケートもとっていたが、驚くほど欲しいと言われた。なので、出しちゃえ、って感じなった(笑)」と、ファンの熱心な声に応えて発売するアイテムであることが明かされた。
イベントでは最後にじゃんけん大会を実施。ノベルティグッズ詰め合わせのほか、Galaxy Note8専用カバーが2名に、そして「DeX Station」(発売後に発送)が1名にプレゼントされた。
今回のイベントに参加者には、入場時に1人1台のGalaxy Note8が貸し出され、イベント終了まで自由に触ることが可能だった。発売前の実機にたっぷりと触れられた点を評価する声が多かったほか、メーカーであるサムスン電子の担当者や関係者の率直なトーク、業界の裏話は、興味深く聞いてもらえたようだった。
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