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モトローラ「Moto X4」を27日発売、デュアルカメラの上位モデル

モトローラ「Moto X4」を27日発売、デュアルカメラの上位モデル

 モトローラ・モビリティ・ジャパンは、Androidスマートフォン「Moto X4」を10月27日に発売する。価格は5万3800円(税抜)。カラーにより発売日が異なり、スーパーブラックが27日発売、スティーリングブルーは11月中旬発売となる。

 「Moto X4」は、Moto Zシリーズに次ぐハイエンドの「Moto X」シリーズに属するモデル。背面にも3Dガラスを使用し、なめらかな手触りに仕上げた。

 IP68相当の防水・防塵性能を備える。両面のガラスにはコーニング社の「Corilla Glass」を採用。側面はアルミフレームとして、強度を高めている。

 OSはAndroid 7.1.1を搭載。Android 8.0 Oreoへのバージョンアップの提供を保証している(提供時期は未定)。

スーパーブラック
スティーリングブルー

印象的な写真が撮れるデュアルカメラ

 背面にデュアルカメラを搭載。標準画角の1200万画素(F値2.0)と広角120度の800万画素(F値2.2)という構成になっており、画角を切り替えて撮影できる。

 また、深度を計測できることから、背景をぼかしたり、写真の選択した部分をモノクロにしたりいった編集機能を搭載。撮影後の加工で印象的な写真に仕上げることができる。

 カメラにはほかに、かざした物体を認識する機能を搭載。モノやランドマークをかざすと情報を表示する。

 発売時点ではランドマークは世界で1100スポット程度が登録されており、今後順次、情報が追加されていくという。認識の精度は、ユーザーが利用するにつれて向上する仕組みが取り入れられている。また、バーコードやQRコードのスキャン機能も搭載する。

 インカメラは1600万画素で、フロントフラッシュを搭載。ローライトモードでは、周囲の環境にあわせて光量を調節することで、自然なセルフィーを撮影できるという。インカメラでのパノラマ撮影機能や、人の顔に使えるSNOWのようなエフェクト機能も備える。

Bluetoothオーディオで4台同時再生

 オーディオでは、「ワイヤレスサウンド」機能を搭載し、4台のBluetooth機器に同時に接続して、複数のスピーカーやヘッドホンで同期再生が可能。

 なお、「ワイヤレスサウンド」の使用中は、Bluetoothキーボードなど、オーディオ以外のBluetooth機能は無効となる。

【お詫びと訂正 2017/10/31 11:30】
 初出時、背面カメラのF値の記載に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

指紋センサーをパソコンのログイン認証にも

 ホーム画面に指紋センサーを搭載。端末のロック解除やパスワード入力時などの認証として利用できる。

 さらに、Windows搭載パソコンのログイン認証として、Moto X4の指紋認証を利用できる。パソコン用ブラウザ向けの拡張も用意され、Webサイトのパスワードなどの自動入力も利用できる。

主なスペック

 ディスプレイは5.2インチのIPS液晶で、解像度はフルHD。チップセットは「Snapdragon 630」(2.2GHz、オクタコア)を搭載。メモリ(RAM)は4GB、ストレージ(ROM)は64GB。最大2TBのmicroSDXCを利用できる。OSはAndroid 7.1.1。

 前面カメラは1200万画素+800万画素(広角)。インカメラは1600万画素。

 SIMロックフリー仕様で、NTTドコモ、au、ソフトバンクのネットワークで利用可能。対応バンドは、LTEがBand1/2/3/4/5/7/8/18/19/26/28/38/40/41、3G(W-CDMA)がBand1/2/4/5/6/8/19で、GSMは850/900/1800/1900MHzをサポートする。

 2つのSIMカードで同時に待ち受けするDSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)をサポート。片方がLTE対応、もう一方が3G/GSMのみとなる。SIMスロット2とmicroSDスロットは排他利用となっている。

 Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.2、指紋認証をサポート。バッテリー容量は約3000mAh。付属の充電器では15Wの急速充電をサポートする。外部端子はUSB Type-C。

 大きさは約148.4×73.4×7.99mm、重さは約163g。

「無骨なモトローラにしてはしゃれた1台」

 フラッグシップの「Moto Z」シリーズがガジェット好きをターゲットとしているのに対し、「Moto X」シリーズはスマートフォンをファッションのように持ちたいユーザーをターゲットとしている。

モトローラ・モビリティ・ジャパン モバイルデバイス事業部の島田日登美氏

 26日に実施された発表会では、モトローラで日本向けの商品企画を担当する島田日登美氏が、「Moto X4」を紹介。同製品を「無骨なモトローラにしてはしゃれた1台」と形容した。

 カメラ機能の紹介では、「だんだん女子の方を向き始めたモトローラ」として、高解像度なインカメラやデュアルカメラのメインカメラを紹介。

 セルフィーをパノラマで撮れたり、人の顔にエフェクトをかけたりできることや、ぼかしやモノクロを効果的に使った“フォトジェニック”な写真が作成できることをアピールした。

年内は「Moto Z」シリーズの投入はなし

モトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長 ダニー・アダモポウロス氏

 モトローラ・モビリティ・ジャパンのダニー・アダモポウロス社長は、「Moto X4」を、「ホリデーシーズンに向けて最後に発表する製品」と紹介。年内には新機種の投入を行わないことを明らかにした。

 Moto X4の発表により、“ホリデーシーズン向けのラインナップ”として、Moto Z2 Play、Moto X4、Moto G5s Plus、Moto G5sの4機種が揃ったことになる。

 なお、フラッグシップのMoto Zシリーズの最上位モデル「Moto Z2」は日本では未発売となっている。島田氏は「年明けに新モデルの投入を検討したい」とコメントしている。

 また、「大手キャリアでは高価格なスマートフォンが大幅な割引とともに販売されているが、SIMフリー市場で比較的高価格な製品を投入して、どのように勝負するのか」という記者からの質問に対しては、アダモポウロス氏は日本のユーザーついての認識を紹介した。

 アダモポウロス氏は「日本の消費者は状況をよく把握しており、携帯電話価格の値下げへも期待感が強い。10万円以上の製品を毎月高額な料金で支払う大手キャリアの料金プランが本当に妥当なのか疑問を持つ方もでてきている。そうしたユーザーに支えられて、SIMロックフリー、MVNOの市場は拡大していくだろう」と説明し、SIMロックフリーの製品を積極的に投入すると表明した。

 一方で同氏は「現在も大手キャリアとは対話を続けている。お互いにビジネスとして納得できる形となるなら、大手キャリアから提供する可能性もある」と明かした。

新「Moto Mods」、コントローラーと360度カメラも

 また、フラッグシップ「Moto Z」シリーズに装着して使える周辺機器「Moto Mods」にはゲーム用コントローラーと360度カメラの2種類が27日より発売される。

 なお、Moto X4は「Moto Mods」には非対応となっている。詳細は別記事を確認いただきたい。