【Mobile Asia Expo 2014】
2Kディスプレイに世界最薄、回転カメラ――独自進化を遂げる中国スマホ
(2014/6/13 16:05)
アジア版の「Mobile World Congress」とうたわれる「Mobile Asia Expo」では、開催地が中国・上海ということもあり、同地域向けの色合いが濃いイベントになっている。会場には各社の端末が一堂に会するデバイスコーナーも設けられていたが、日本の展示会では見られない中国メーカーの端末も多く出展されていた。
むしろ、(中国から見て)海外メーカーで目立っていたのは、サムスン電子、ソニーモバイル、HTCの3社ほど。数の上では中国メーカーが上回っていた状況だ。このデバイスブースは中国移動(チャイナモバイル)が出展した形となっており、中国市場の状況を色濃く反映している。ここでは、このコーナーで見つけた個性的なスマートフォンを紹介していく。
レノボの2Kディスプレイスマホ
モトローラモビリティを買収し、世界シェアでも3位に踊り出たレノボ。現時点では中国が同社の主戦場となっており、ここに幅広い端末を投入している。Mobile Asia Expoには、未発表の「K920」を出展した。同端末は3辺狭額縁の2Kディスプレイ(2560×1440ドット)を搭載している。ディスプレイサイズは6インチ。16メガピクセルカメラを備えるなど、超ハイエンドなスマートフォンになっている。
薄さ5.5mmのスマホ
ジオニー(Gionee)が出展していたのが、世界最薄のスマートフォン。その厚さはなんと5.5mmだ。「ELIFE S5.5」とスペックをそのまま名前にしており、金属素材が使われているため剛性も高かった。
カメラが回る、OPPOのスマホ
インカメラ、アウトカメラの両方に使える回転カメラを本体上部に備えたスマートフォン「OPPO N1」を開発したのが、OPPO社。Mobile Asia Expoには、そのコンパクト版である「OPPO N1 mini」が展示されていた。miniとは言いつつも、ディスプレイは5インチ。カメラをフロントに向けると自動的に撮影モードになるといった、工夫も施されている。
日本では馴染みのないメーカーも
このほか、K-TouchやTCLといったメーカーも端末を出展。後者のTCLは、Firefox OSのリファレンス端末である「Flame」を開発しており、間もなく日本に上陸する予定だ。また、白物家電を中心に日本で製品を展開しているハイセンスも、中国ではスマートフォンを開発、販売している。
日本にも登場予定、ファーウェイのAscend P7
また、日本でもすでにスマートフォンを販売しているファーウェイは、最新フラッグシップモデルの「Ascend P7」を展示。ガラスや金属を採用した高級感あるデザインが特徴だ。中国はGoogleを国ぐるみで遮断しており、Android端末にもGoogle PlayやGoogleマップがインストールされていないが、展示会場にあったAscend P7はグローバル版でこれらが利用できた。Ascend P7は、SIMフリーモデルとして日本でも発売される予定だ。
ZTEの6.4インチファブレット
もう1つの中国メジャーメーカーであるZTEは、3月に発表した6.4インチのファブレット「Nubia X6」を展示していた。会場の説明員によると、同モデルは「中国国内でネット販売をしている」という。キャリアを通さない理由は、幅広い通信方式に対応しているため。W-CDMAやCDMAはもちろん、中国シェア1位の中国移動(チャイナモバイル)が使うTD-SCDMAやTD-LTEにも対応。通信モードを切り替えるだけで、どのキャリアでも利用できる。さらに、中国ではまだサービスインしていないFDD方式のLTEに対応し、中国国外での利用も想定している。フロントカメラが13メガピクセルなのも、この機種の特徴といえるだろう。
HTC One(E8)も
これら中国メーカーの端末に加え、中国ではグローバルモデルに近い海外メーカーのスマートフォンも販売されている。HTCは、金属筐体で2基のリアカメラを搭載した「HTC One(M8)」を海外で販売しているが、Mobile Asia Expoにはデザインテイストの似た「HTC One(E8)」を出展していた。このモデルは背面がプラスチック素材で、カメラも1つのみとなる。