【IFA2019】

レノボ、モトローラの4眼スマホ「motorola one zoom」などを発表

Googleアシスタント対応のスマートタブレットも

 レノボは、IFA会期前日の9月5日(現地時間)にプレスカンファレンスを開催。傘下のモトローラ・モビリティが開発したスマートフォン2機種や、Googleアシスタント対応タブレットなどを発表した。

レノボは、IFA会期前日にプレスカンファレンスを開催。モトローラのスマートフォンなどを発表した

 スマートフォンは、モトローラブランドの新モデルが2機種披露された。1機種目として紹介されたのが、廉価モデルの「moto e6 plus」。eシリーズは、同社のラインナップの中ではもっとも価格帯が低いエントリーモデル。過去には、日本でもSIMフリースマートフォンとして「moto e5」が発売された。

廉価モデルのmoto e6 plus

 moto e6 plusも、価格は139ユーロ(約1万6000円)からと安価で、背面はカバーやバッテリーが着脱可能な仕様になっている。ただし、カメラはデュアルカメラで、片側は13メガピクセル。もう一方のカメラで深度を測定でき、背景をボカした撮影をすることが可能だ。

デュアルカメラ搭載で、背景をボカした撮影が可能

 指紋センサーは、背面の「M」マークに組み込まれている。ディスプレイは19.5:9で、解像度は1560×720のHD+。チップセットは、メディアテックの「MediaTek Helio P22」を採用する。廉価モデルの中では、ディスプレイやカメラに注力したモデルという位置づけ。本体のチープさは手に取ると分かったが、価格の割には、きちんとカメラが使える印象を受けた。

指紋センサーは、背面の「M」マークに組み込まれている
カバーやバッテリーを着脱できる仕様

 レノボによると、展開国はラテンアメリカや欧州、アジアの一部で、日本での展開は未定だという。

 続けて紹介されたのが、クアッドカメラを搭載した「motorola one zoom」だ。このモデルは、背面に48メガピクセル、1.6μmクアッドピクセル対応のセンサーに加え、3倍ズームカメラと117度の超広角カメラを搭載。4つ目のカメラとして、深度を測定するDepthセンサーを備える。

クアッドカメラ搭載のmotorola one zoom

 メインの48メガピクセルカメラは、光量が非常に少ない環境でも被写体を明るく写す、ナイトビジョンにも対応する。メインカメラ、3倍ズーム、超広角カメラは撮影時に、ボタンをタップするだけで切り替えが可能。クアッドカメラの下には、モトローラのブランドロゴである「M」マークがあしらわれているが、ここが光るのも同モデルならではだ。

標準カメラは48メガピクセル
ズームは光学3倍
117度の超広角撮影にも対応する
光が非常に少ない場所でも、明るく写すことが可能なナイトビジョン

 端末名が示しているとおり、このモデルはGoogleのAndroid Oneとして展開される。Android OneはOSへのカスタマイズを最小限に抑えたシリーズで、アップデートはGoogleが提供する。モトローラは、従来から“素のAndroid”に近いユーザーインターフェイスを採用する「ピュアAndroid戦略」を採っていたが、昨年のIFAでAndroid One対応端末を発表。zシリーズやxシリーズ、eシリーズとは別ラインとして、motorola oneブランドを展開している。

 クアッドカメラ搭載ながら、価格は429ユーロ(約5万円)と比較的リーズナブルな価格設定。チップセットには、クアルコムのSnapdragon 675を採用したミドルレンジモデルで、メモリ(RAM)は4GB、ストレージ(ROM)は128GB。位置づけとしてはあくまでミドルレンジモデルだが、カメラだけをハイエンド並みの性能に引き上げた端末と言えそうだ。

 プレスカンファレンスでは、「スマートタブレット」として、Android搭載のタブレットも発表された。こちらは、レノボブランドで展開される。レノボは、AmazonのAlexaを搭載した「Lenovo Smart Tab with Amazon Alexa」を発売しているが、新モデルはいずれもGoogleアシスタントに対応する。

スマートタブレットには、2機種の新モデルが加わった

 レノボによると、Alexaに対応したことで、タブレットの利用率30%向上したという。タブレットをよりスマートにするというテーマの元、「Yoga Smart Tab」と「Smart Tab M8」の2機種が発表された。いずれも、Alexa搭載のSmart Tabと同様、立てかけたり、充電したりする際には、スマートディスプレイのように、Googleアシスタントで必要な情報を表示させることができる。

Alexaを搭載したSmart Tabは、利用率が一般的なタブレットより30%も高かったという

 2機種のうち、Smart Tab M8は廉価モデルという位置づけで、価格は149ユーロ(約1万8000円)。ディスプレイサイズは8インチ、解像度は1280×800ドット、チップセットにメディアテックの「MediaTek A22 Tab」を採用するなど、スペックは抑えられている。

Smart Tab M8は、廉価モデルという位置づけ
充電時に、アンビエントモードが起動。Googleアシスタントが必要な情報を表示する

 対するYoga Smart Tabは、背面にキックスタンドを搭載したモデルで、単体で立てかけることが可能。机やテーブルに、角度をつけて置き、文字入力を行うなど、さまざまなスタイルで利用できるのが特徴だ。このモデルも、Googleアシスタントに対応。立てかけて、スマートディスプレイにすることもできる。

背面にキックスタンドを搭載したYoga Smart Tab
キックスタンドの角度を調節して、4つのスタイルに変形可能
Yoga Smart Tabも、Googleアシスタント対応だ

 価格は299ユーロ(約3万5000円)からで、ミドルレンジモデル。チップセットにはクアルコムのSnapdragon 439を採用。ディスプレイサイズは10.1インチ、解像度は1920×1200ドットのフルHDで、Smart Tab M8より、全体的にスペックも高い。

 このほか、レノボは「スマートディスプレイ」の7インチモデルを発表した。

7インチのスマートディスプレイ