エイチアイ、アプリックスの変換ツールに3D描画エンジンを提供


 株式会社エイチアイは12日、iアプリをiPhoneやWindows Mobileなどのプラットフォーム向けに自動変換する株式会社アプリックスのツール「Mobile Game Deployer」に、3Dグラフィックスソリューションとして、3D描画エンジン「MascotCapsule V3」および「MascotCapsule V4」を提供したと発表した。

 アプリックス開発の「Mobile Game Deployer」は、既存のiアプリを各種オープンプラットフォームで動作するネイティブ・アプリケーションに自動変換するツール。「MascotCapsule V3/V4」は、特定ハードに依存しない、組込機器向け3D描画エンジンで、もともと携帯電話向けに作られているため、リソースの限られた携帯デバイスや組込機器などにも広く対応可能な点が特長だ。

 従来、iアプリ向けに開発したコンテンツをiPhoneやWindows Mobileなどのオープンプラットフォームに対応させるには、開発環境の違いから追加開発が必要となるなど、コンテンツプロバイダーにとって負担が大きかった。「Mobile Game Deployer」はこうした問題を解決するためのソリューションツールとしてアプリックスから提供されている。

 エイチアイの「MascotCapsule」シリーズは、携帯電話向けのコンテンツ制作に広く使われており、「MascotCapsule」で開発されたグラフィックスを用いたiアプリも、今回のエンジン提供により「Mobile Game Deployer」で容易に自動変換できるようになった。

 エンジンは携帯電話向けの3Dコンテンツで数多く使用された実績を持つ「MascotCapsule V3」に加え、より多彩な3Dグラフィックス描画が可能な「MascotCapsule V4」も合わせて提供される。これにより、アプリの実行環境に合わせたクオリティの3Dコンテンツを短時間で開発することが可能だという。

アプリックスのアプリ自動変換ツール「Mobile Game Deployer」で、エイチアイの3Dエンジン「MascotCapsule」を用いて変換したジー・モードのゲーム「Ride on the Beat」。iモードアプリをWindows Mobile用に自動変換したもの

(工藤 ひろえ)

2010/1/13 06:00