法人におけるスマートフォン認知率は95.9%、利用率も1割に


 株式会社インプレスR&Dが2009年12月に発行した「スマートフォン利用動向調査報告書2010」によれば、法人において携帯電話の導入および契約担当者のスマートフォン認知度は95.9%となった。また、法人で携帯電話やPHSを契約している企業においてはスマートフォンの利用率が10.0%と1割に達した。

 調査は、PCユーザーを対象としたインターネット調査で、gooリサーチが保有するアンケートパネルを対象としてgooリサーチで実施。総務省による企業・事業所統計と、業種別・雇用者規模別・雇用者数構成比で整合するようサンプリングを行ない、2009年9月24日から29日までの6日間にわたって実施。1808の有効回答を得た。

 法人において、携帯電話の導入や契約を担当している人のスマートフォン認知度は「知らない、聞いたことがない」を除くと95.9%となり、前年度調査から4.7ポイント増加。ほぼ全員が認知するまでに至った。

 規模別にみると、「よく知っている、人に説明できる」は1000人以上の規模では20%を超えており、規模が大きいほど理解している比率が高くなる傾向がみられる。また業種別では、「よく知っている・人に説明できる」および「だいたいは知っている」と答えた人の割合は、おおむね50~60%で業種による大きな違いはあまり見られなかったが、「情報通信・IT関連サービス業」のみは72.5%と7割を超え、理解度が高いことがわかった。

スマートフォンの認知度。2007年には16.7%だった「知らない、聞いたことがない」は2009年には4.1%となり、ほぼ全員に認知するまでに至ったことがわかる

 音声タイプの携帯電話やPHSを法人契約している企業(調査対象の62%)を対象に利用端末の種類を調査したところ、スマートフォンの利用率は10.0%と昨年の8.4%から1.6ポイント増加し、1割に達したことがわかった。規模別にみると、従業員が300人未満の規模では10%に達しないが、300人以上では10%を超え、最も規模の大きい5000人以上では14.7%と最も利用率が高くなるなど、規模が大きいほど利用率が高くなる傾向が見られた。

 業種別では、利用率が高いのは「情報通信・IT 関連サービス業」13.2%、次いで「金融・保険業」12.8%。「製造業」「卸売業」「小売業」も11%台とやや高い。逆に、利用率が低い業種は「大学・研究・教育」4.0%、「建設業」4.6%、「公共団体」5.7%だった。

スマートフォンの利用率。2007年から2008年にかけてはあまり変化が見られないが、2009年にはスマートフォンが1.7ポイント増えて1割に達した

 「スマートフォン利用動向調査報告書2010」はCD(PDF)版6万900円とCD(PDF)+冊子版7万1400円があり、インプレスR&Dの直販サイトで販売するほか、amazon.co.jpでもCD(PDF)+冊子版7万1400円が購入できる。


(工藤 ひろえ)

2010/1/8 06:00