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スマホで家電の消費電力がわかる「Bluetoothワットチェッカー」

「Bluetoothワットチェッカー」

 大震災を契機に、日本全国で意識が高まってきた節電への取り組み。筆者の自宅でも、こまめに明かりを消したり、スイッチ付きの電源タップにして待機電力をできるだけ減らしたり、といった方法で少しは節電を心がけてきたつもりだけれど、じゃあそれで一体どれだけ節電できているのか、というと不明なわけだ。

 どの家電がどれだけ電力を無駄に使っているのか、毎月の料金明細からは見えてこないし、HEMSのような最新の電力マネージメントシステムがあるわけでもないので、ささやかな節電活動の効果があるのかどうかすらわからない。せめて個別の家電機器の状況を知る方法はないものか。そんな中で見つけたのがラトックシステムの「Bluetoothワットチェッカー」だった。

やや大きめのACアダプター程度のサイズ

 「Bluetoothワットチェッカー」は、家電類の消費電力などを記録するアイテム。Bluetoothを用いてスマートフォンの専用アプリなどにワイヤレスで情報送信できるのが特徴となっている。使い方は、壁の電源コンセントに接続し、さらに本製品に付いている電源口に家電の電源ケーブルを接続するだけ。端末のBluetooth機能でペアリングし、専用アプリ上でボタンをワンタッチすれば、すぐに電力使用状況が記録され始める。

単純に電源口に差し込むだけで準備完了
次に端末のBluetooth機能でペアリング
“計測開始”で各種データを記録し始める

 専用アプリ上では、1時間・1日・1カ月間の消費電力、電気料金目安、二酸化炭素排出量を知ることができ、リアルタイムの状況も確認可能。データはグラフ表示され、どの時間帯にどれだけ消費しているかがはっきり見て取れる。消費電力のデータはCSVファイルで出力することも可能になっているので、PCで細かく分析する用途にも活用できる。

 筆者宅では、テレビの消費電力をチェックするのに使ってみた。普段の視聴時間は、せいぜい朝の30分から1時間と、夜帰宅してからの1時間から2時間ほどなのだが、番組を予約録画していることが多く、その待機電力がどれくらいあるのか気になっていたからだ。

 計測の結果、通常の待機時はほとんど動きはなく、1時間あたりの電力消費量はコンマ以下。電源オフ時に録画が実行されている間は、通常の視聴の半分程度の消費電力になっていることがわかった。まあ、これをもって今後どう節約するか、というのはなかなか決めにくいのだけれど、アプリ上で表示されていた累積の電気料金は、2週間弱で140円程度のようなので、テレビ自体は消費電力も家計的にも影響は大きくなさそうだ。

リアルタイムの状況表示
1カ月間の消費電力の推移を表示したところ
1日の間の1時間単位の電気料金目安
二酸化炭素の排出量までわかる
累積表示にすれば、どれくらい電気料金がかかったのかがわかりやすい

 ただ、実際の電気料金は、契約アンペアや全体の電力消費の段階によっても変わる。そこまで含めて考えるとなると、やはり家全体の電力管理が行えるHEMSが欲しくなってくる。アプリ上では複数の「Bluetoothワットチェッカー」を管理できるので、家電ごとに本製品を用意して計測するのもアリかもしれない。が、製品自体の価格や他の電源口を覆う可能性のあるサイズであることを考慮すると、家全体で使うのはさすがに非効率だろう。

 なお、エアコンにも接続してみたかったのだが、20A以上のエアコンでは特殊な形状のコンセントが用いられることもあり、試せなかった。本製品は100V 15Aまでの一般的な2Pプラグに対応したものなので、エアコンに使おうと思っている人は注意しておきたい。

製品名販売元購入場所購入価格
REX-BTWATTCH1 BluetoothワットチェッカーラトックシステムRATOC DIRECT7980円

日沼諭史