本日の一品

吹雪の北海道でスマホ対応手袋「ISGloves」が大活躍

 北海道人はだいたいが寒がりだ。東京に住み始めて何が一番つらかったかというと、冬の寒さだったりする。外はともかく、部屋の中で凍えるのが我慢ならない。エアコンの暖房やこたつ程度じゃ全然馬力が足りないが、だからといって室内で厚着するのはなんか違う、と考えてしまう。石油ストーブをガンガン炊きまくる北海道人は、冬も家では半袖がデフォルトだからだ。

 とはいえ、東京に来て十余年、本場の寒さを忘れつつある中、久しぶりに真冬の北海道へ帰省することになって、やっぱりそれなりの格好をしていかなくちゃ……と恐れをなした筆者。完璧な寒さ対策を目指しながらも、いや、それでもスマホは使いたいよなー、ということで、北海道よりずっと寒いであろうスウェーデン生まれのスマホ対応手袋「ISGloves」を準備して行ったのである。

吹雪く中、「ISGloves」を使ってみた
見るからに暖かそうなミトン風の手袋

 「ISGloves」は、関東ではたぶん見かけることの少ないミトン風の手袋。親指以外の4本がまとめられ、ほどよい保温効果が得られるのが特長で、北海道あたりでは子供の真冬時の必須アイテムだ。少なくとも筆者が住んでいた十ン年前までは。ただ、当時から子供以外がこの手袋をはめていたのはあまり目にしたことがなく、大人が装着しているとどうしても「過剰な防寒=内地の人」というレッテルを貼られてしまうのではないか、という心配はある。

手のひら側はラバー状の滑り止め素材を採用。スマートフォンなどが滑って落ちることのないような工夫が施されている

 で、この「ISGloves」、一見完全なミトンかと思いきや、実は4本指の方も1本ずつ独立するインナーが内蔵されていて、外側がミトン風のカバーになっているというものだったりする。4本指側のカバーはマジックテープで留められているだけなので、このカバーをめくって指を出せば、5本指の手袋になるという寸法だ。このインナーがスマートフォンなどのタッチスクリーンに反応する素材になっているため、手袋をしたまま画面操作ができるわけ。

マジックテープで留められた部分をめくると……
5本の指が独立した手袋に早変わり

 北海道に帰省している間は、時々吹雪く時があったものの、運よく暖かい日が続き、低くてもせいぜいマイナス4度ほど。この程度の気温であればミトンスタイルでいる限り手が冷たくなることは全くない。マジックテープで固定しているだけなので、隙間風が入ってくるかなとも思ったのだが、そんなことはなく、実に暖かくて快適だった。屋外のスケートリンクやスキーゲレンデでも十分に活躍してくれそうだ。

 ミトン風のカバーを外して指を出し、スマートフォンを操作する時は、さすがにちょっぴり指先が涼しくなる。そのままずっと使い続けていると、寒さの厳しい日はしもやけになってしまうかもしれない。でも画面操作は正確にできるし、真冬の北海道で地図アプリを使いながら目的地に向かう、なんてことも余裕だ。けっこう厚手なので親指を使った片手操作は難しく、基本は両手操作になるものの、いちいち手袋を脱いで凍えながら画面操作して、再び手袋をはめる、なんて面倒な手間がないのは、本当にありがたい。

ふかふかの雪の中でスマートフォンをエンジョイ!
ガンガン雪が降る中でもスマートフォンを楽しめる。体の方は実はわりと寒いが……

 ちなみに、スマートフォンの指紋認証はもちろん反応しないので、Androidではバックアップのパターン認証などで対応するしかない。iPhone5sのTouch IDも使えないから、そこだけ注意しておきたいところ。あと、端末が防水対応でないのなら、雪の日にスマートフォンを使うのはそもそもお勧めできない。これから雪国に行く人は、防水対応のスマートフォンと「ISGloves」の組み合わせで、大いに“雪中スマホ”を楽しんでほしい。

「ISGloves」を使う時は指紋認証機能をオフにするか、Androidならバックアップの認証方法を設定しておけばOKだ
製品名販売元購入価格
FIETT ISGlovesパシフィック・クロスボーダー6800円

日沼諭史