レトロでスタイリッシュな電子卓上計算機


大きなキーが印象的でスタイリッシュな電卓「TAKUMI 10Key Calculator」。TAKUMIブランドはインテリア雑貨を中心に様々なデザインプロダクトをプロデュースしている

 電卓といえば電子卓上計算機の略称のはずだが、最近の電卓は非常にコンパクトで、どちらかと言うと卓上ではなくポケットサイズの製品が主流となってしまっている。ポケットに入るというサイズの日本的表現は「懐中」となるので、今日日の電卓は「電子懐中計算機」ということになり、略称は「電懐」が正しいのではないか……と筆者は思ってしまう。

 さて、今回はサイズ的にも正しく卓上計算機でかつ、デザイン的にもスタイリッシュな「TAKUMI 10Key Calculator」を紹介させていただく。見た目の第一印象は電卓というよりも独立したテンキー・キーボードという感じで、本体のほとんどの部分をキーが占めている。キー自体もかなり大型で厚みがあり、一昔前のレジやテレタイプに実装されていたテンキーのような印象だ。この大型キーの存在感により、スタイリッシュな中にもちょっとレトロなテイストを漂わせる、なんとも良い感じのたたずまいになっている。

 ディスプレイは上部に少し遠慮がちに配置されているが、液晶の表示自体は十分に見やすく、桁数もしっかり12桁ある。デザインを重視したためなのか、ディスプレイ部分は平らに設置されており、視認性を良くするためのティルト機能が無いのが少々残念だ。

 デザイン的に少々レトロで電卓としては極めて普通の性能の本機だが、そこは現代の電卓、ちゃんとプラス・アルファの機能が備わっている。もったいつけて言うほどの機能でもないのだが、USB接続で、PCのテンキーとして機能させることができる。Windows、Mac両対応というところも抜かりがない。さらに、USBでPCと接続されていれば、電卓の計算結果をPCに転送することも可能だ。電卓モードとテンキーモードとの切り替えには、専用のキーが最上段に設けられており、キー一発で相互に切り替えられるので、電卓とテンキーを頻繁に切り替えながらの入力もストレスを感じることはない。

 キーは電卓としては大型でストーロークも十分過ぎるくらいあるのでとても打ちやすい。ただ、贅沢を言うと、個人的には打鍵感が少々軽いように感じる。また、打鍵音も軽くカチャカチャと少々やかましいので、静かな職場などでは周囲に気を使うのが玉に瑕だ。

 今回、筆者は黒色を選択したが、「TAKUMI 10Key Calculator」には白、ベージュ、赤と、合計4色がライナップされており、色が変わると印象も大きく変わる。使用する場所や状況に合わせて馴染む色を選択できるのもメリットだ。デスクトップのガジェットにこだわりを持つ人にお勧めできる一品だ。

余計な装飾は一切無く、テンキーと表示部のみが配置されれている天面。キートップの刻印も左下隅に小さめに配置されているキーはサイズも大きめだが、高さもかなりありキーストロークも深め。標準では全く平らな状態なので筆者は傾斜が付くようゴム足を装着した
液晶表示部は大きくはないが、コントラストは十分で視認性に問題はない。▲が表示されているキーはPCのテンキーモード時にカーソルキーとして機能する背面にはPCと接続するためのUSBポートと、Windows/Macを切り替えるスイッチが配置されている
底面には電池収納蓋とリセットスイッチがある。使用する電池はLR1130ボタン電池一個だ。白い大きなゴム足2つは傾斜させるために筆者が貼りつけたもので、本来は無い筆者愛用のPFU HHKB Light2と並べたところ。セパレートタイプのテンキーとしても十分使える

 

製品名製造元購入価格
10Key CalculatorTAKUMI3975円

 

 

(田中 宏和)

2011/6/3 06:00