高音質で耳にジャストフィット! 「MM 80 for iPhone」


マイクも内蔵した「MM 80 for iPhone」

 普段、外出しながら音楽を聴くのはiPhone 3GSのiPod機能+イヤホンがほとんどだ。イヤホンケーブルを邪魔に感じてBluetoothヘッドセットを使ったりするのだが、これはこれで不便なこともある。iPhone 3GSではBluetoothヘッドセットのコントローラーでは選曲ができないし、うっかり充電を忘れていたために、いいところで使えなくなったりという悲劇も起こる。そこで必ず有線接続のイヤホンを1本携帯している。早い話が純正の製品だ。

 ただ、どうしても気に入らない点が2つある。1つは純正イヤホンのサイズが筆者にはちょっと大きいこと。長時間装着していると圧迫感を感じて気持ちが悪くなる。もう1つはカナル型ではないこと。もともと大音量で聴くタイプではないが、それでも電車の中では音漏れが気になるし、カナル型のほうがしっかり聞こえるような気がするのだ。

 そんなとき、iPhone用と銘打って登場したのがゼンハイザーコミュニケーションズの「MM 80 for iPhone」である。“for iPhone”というだけあって、iPhone用に最適化された音質を誇るだけでなく、分離式の高性能インライン・マイクを搭載しているため、音楽を聴いている最中の電話にも応答できるのが特徴だ。

 多くのヘッドセットの場合、本体以外の付属品は、せいぜい交換用のイヤーピースくらいだが、「MM 80 for iPhone」は違う。操作用のボタンとマイクが付いた、カナル型のヘッドセット本体のほか、耐衝撃仕様のキャリングケース、イヤホン部を掃除するクリーニングツール、さらにはイヤーフックまで、なにやらいろいろとついているのである。

 イヤーフックは、イヤホンのケーブルごと耳にひっかけるスタイルで固定するためのもの。ケーブルが耳からだらんと垂れ下がることを嫌う方にお勧めのアイテムである。ただしメガネとの同時使用はやや難しいが……。

 イヤーピースはS、M、Lの3種類が用意されており、あらかじめMサイズが取り付けられている。このMサイズのイヤーピースが筆者の耳穴にジャストフィット。適度な遮蔽感があって非常に安心感がある。さらに2層式構造を持つラメライヤーピースも3サイズ付属するので、よりフィット感を求める方でも簡単に交換できる。

 ユニークなところでは航空機の機内エンターテインメント設備に接続するための「インフライトアダプター」なんてものも付属している。飛行機移動の多い方でも自分のヘッドセットが使えるというわけだ。

 操作は、マイクケーブルのジャック部にある唯一のボタンで行う。押し方や回数を変えることで再生や停止、電話の着信などに対応する。

 ところで、この手の有線接続イヤホンで筆者が密かに注目しているのが、ケーブルのコシ。これが結構しっかりしているので好印象だ。そばやうどんでもないのにコシもなにも……と思うかもしれないが、イヤホンケーブルはつけっぱなすことが多いだけに、絡まりが心配になるからだ。コシのない細くてしなやかなケーブルは巻き取りやすいが、その分一度絡まるとほぐすのに手間がかかる。一方、コシがあると結び目もできにくいような気がするのである。

 考えてみたら普段メガネをかけており、ケーブルは挿しっぱなしで、飛行機にも乗らないため、付属品のほとんどが持ち腐れてしまう筆者なのだが、耳におさまりがよく、しかも絡まりにくくて綺麗な音質を提供してくれるイヤホンは、それだけで使いたくなるというものだ。

「MM 80 for iPhone」のセット一式ケーブルをイヤーフックに取り付けた様子
イヤーフックを耳にかけると、ケーブルがすっきりする。イヤホン部のフィット感は抜群マイクとボタン。取扱説明書を見たところ、どう押せば音量を変えられるのかだけが謎だった。音量調整はiPhone本体側で行うのだろうか
クリップもついているクリーニングツール
インフライトアダプターインフライトアダプターは片方の端子が90度動かせる!
キャリングケースは手のひらサイズキャリングケースにアイテムを入れてみた

 

製品名製造元購入価格
MM 80 for iPhoneゼンハイザーコミュニケーションズ2万5223円

 

 



(すずまり)

2010/5/28 06:00