ビジネスシーンでもOK。ちょっとドレッシーなUSB腕時計


超小型のUSBメモリーが腕時計の下側からスライドして出てくる

 あらゆるモノがUSBで提供される昨今だが、これは記憶素子や周辺回路の集積化と物理的サイズの縮小化、そして市場の拡大があってはじめて実現する状況だ。その昔、携帯する記憶デバイスの代表選手はフロッピーディスクだった。USBメモリーが主流となったのは、2000年頃の話だ。

 すでに当時、腕時計型のUSBメモリーを開発した先人がいたが、それは、現在想像するものとはかなり違っていた。当時のUSB腕時計は、小さなUSBメモリー素子だけを腕時計本体に封入し、PCと接続するためには細くて薄い特殊なUSBケーブルを腕時計のストラップ内に封入してあるという、きわめて怪しいモノだった。

 テクノロジーの進歩はUSBメモリー素子だけではなく、周辺のテクノロジーにも及び、物理的なコネクターや周辺チップも限りなく小さくなった。そのおかげで、以前はチューイングガム3枚ほどの大きさだったUSBメモリーは、小指の爪ほどのサイズまで小さく薄くなった。

 そのため、腕時計のどこかにUSBメモリーそのものを隠すことは極めて容易になった。今回ご紹介するUSB腕時計は、薄く小さくなった2GB のUSBメモリーを腕時計本体の底面に滑り込ませる、誰でも思いつくシンプルなアイデアだ。

 一般的には腕時計は左腕に装着する人が多いため、装着した状態でUSBメモリーを抜き差しできるよう、目的のUSBメモリーは腕時計の向かって右側に装着する。そのために通常右側にある竜頭は腕時計本体の左側にある。ただし、実際に腕時計を装着した状態でUSBメモリーを着脱するのは容易とは言いがたく、少し慣れが必要だ。無理をするより、素直に腕時計を腕から外して、USBメモリーを取り出した方が楽かもしれない。

 テクノロジーが未発達な時代には、腕時計として自然な形のUSB腕時計は皆無だったが、テクノロジーの進歩により、よりナチュラルで人間中心の製品を提供できるようになってきている。そんなことを感じさせる「USBメモリー内蔵腕時計」だ。

エレガントで、ごく普通のビジネスマンが装着しても違和感がないデザイン(左)本来の竜頭側からUSBメモリーを取り出すので竜頭は反対側に位置する
裏側から見たUSBメモリーの取り出し状態。指先が隙間に入り辛く引き出しにくい抜き出したプラスチック片はごく普通のUSBメモリーとして何処でも活用できる

商品名実売価格購入場所
USBメモリー内蔵腕時計約5000円東急ハンズ

(ゼロ・ハリ)

2010/3/24 06:00