携帯性、静粛性に優れたマルチタッチデバイス「Bamboo Touch」


薄くてコンパクトなBamboo Touch

 今回紹介する「Bamboo Touch」を初めて見たとき、ペンタブレットのワコムなだけに、タッチペンを使ってぐりぐり絵を描けるのかと勘違いしそうになってしまった。タッチパッドを大きくしたようなものと教えられ、テンションが急降下したことを、あらかじめここで白状しておきたい。しかしながら、使い始めてすぐに「タッチパッドを大きくした」だけのものではないことに気付かされた。

 率直に言って、筆者はノートパソコンやネットブックが備えるタッチパッドは好きではない。狭い入力エリアでちまちまとポインターを操作するのは、効率が悪く、ストレスがたまり、できれば使いたくない。そうなると、必然的に外付けのマウスを、ということになりがちだが、ノートパソコンやネットブックに加えてマウスも一緒に持ち運ぶとなると、思った以上にかさばって携帯性が損なわれるものだ。

 Bamboo Touchは面積こそA5サイズほどあるものの、軽量で、ノートパソコンはもちろん、携帯電話と比べても断然薄く、キャリングケースにパソコン本体と重ねて一緒に収納できてしまう。ケースに一緒に入れられなくても、余計なすき間を作らずにカバンにすんなりしまえる。どちらにしても、マウスを無理矢理押し込んだいびつな状態よりも、はるかにスマートに持ち運べるわけだ。

 機能面も、申し分ない。広々としたタッチエリアを存分に使え、画像の拡大・縮小・回転、Webブラウザの進む・戻るなどを、最近はやりのマルチタッチ操作で行えるのは快適。なんとなく先進性も感じられて楽しい。クリックはタッチパッドを指先で軽く叩くだけなので、クリック音の無い静かさも意外な魅力だったりする。

 大勢の人がパソコンに向かって仕事をしているオフィスでは、マウスのクリック音が周囲から絶え間なく聞こえてくる。小さな音なので気にすることはあまりないと思うが、個人的には、Bamboo Touchをオフィスの全員が使ったら、どれだけ静かになるだろうと想像せずにいられない。

パソコンと重ねてキャリングケースに入れてみる
Bamboo Touchなら一緒に入れても違和感は少ない小型のワイヤレスマウスを一緒に入れた場合はここまで膨らむ

 

製品名製造元購入価格
Bamboo Touchワコム8380円

 

 

(hinotomi)

2010/3/4 06:00