本日の一品

究極の日本語キートップ表記の「コピペキーボード」を手に入れた

 かなり前にたった1個だけのUSB接続キースイッチを使ったワンボタンキーボードを秋葉原で入手した。当時はそれを1回押すだけで任意の文字列をカーソル位置に送り出したり、あらかじめ決めておいたハッシュタグを自動挿入したりして、メールやSNSで便利に使っていたが、あまりの小ささで今は宅内行方不明状態だ。

 今回ご紹介するのは、そのキーボードよりキースイッチが1個だけ多い2個のキートップを持つキーボード「2キーミニ 片手キーボード」(以降、コピペキーボード)だ。パッケージにはコピペキーボード本体と、本体底面に貼る滑り止めゴムシール4個、接続用USBケーブル(USB Type-A to USB-Type-C)、あとは英語・中国語の取説だ。

 筆者は今回、Amazonでこのキーボードを購入したが、製造メーカーはもちろん中国だ。取説に掲載されている写真を見ると、キースイッチが2個から6個までのキーボードや回転ノブ付の製品まで数種類が紹介されている。

 今回、筆者の購入した2キースイッチのコピペキーボードは特別に日本のためにアレンジされたイメージのキーキャップだ。文字表記が日本語のカタカナで“コピー”“ペースト”と書かれているところが超気に入って速攻、脊髄反射衝動買いだった。

 チェリー互換らしいメカニカルキースイッチ(ノンクリッキー静音タイプ)の赤軸系が採用されている。キースイッチのブランドはOUTEMU(高特電子有限公司)だ。キースイッチ本体は基板にソケットタイプで接続されているので引き抜きツールがあれば簡単にお気に入りのキースイッチに交換可能だ。

 当面は、この赤軸系のまま使ってみていずれ筆者のメインキーボードと同じCherryのMX緑軸(タクタイルモデル)に交換してみようと考えている。ミーハーなのでカチャカチャキーボードでないと使った感じがしないのだ。

 さて、ハードウェアの紹介はこれくらいにして、実際にコピペキーボードをパソコンに接続してみよう。パソコンにはUSB Type-Cポートしかない筆者のメインモバイルパソコンの「ThinkPad X1 nano」を使った。コピペキーボードに付属していたUSBケーブルが不必要に長かったのと、パソコン側がType-Cだったので最近買ったアンカーの15cmのType-C to Type-Cショートケーブルを使った。

 ところがダウンロードしたキーボード設定アプリが、なぜかコピペキーボードを全く認識せず“Not Connected”のエラーが出る。しばらくあれこれ悩んで最終的に付属のUSB Type-A to USB-Type-CケーブルにType-A to Type-C変換アダプターを使ってやっと認識した。

 今回のコピペキーボードだけではなく、取説に掲載されていたキースイッチが2個~6個のものや回転ノブのキーボード製品は、すべて同じアプリを使うようだ。インターフェイスはよく見かけるキーボードの設定アプリと同様だ。1キースイッチ~16キースイッチまでのキーボードに対応しているようで、キースイッチ以外にマルチメディア(回転ノブなど)やLED発光モードもカスタマイズできる。

 コピペキーボードは“コピー”と“ペースト”とプリントされたキーキャップが標準搭載されているので、その指示通り使う予定だがキーキャップの表記を無視するつもりなら、またキーキャップを同じ規格サイズのモノに変更して、表記も自分で書き直すつもりなら単なる2キースイッチの汎用キーボードとしての活用も可能だ。

 良い子の筆者は、もちろん2キースイッチの左側に“コピー”、右側に“ペースト”を設定するつもりだ。ひょっとしたら設定済みで出荷されているのかもしれない。設定方法は極めて簡単だ。まずコピペキーボードを付属のUSBケーブルでパソコンに接続する。取説のQRコードで“MINI Keyboard ”アプリをダウンロードしてインストールする。

 アプリ上で、コピペキーボードが“Connected”状態になったことを確認し、まずは左側の“コピー”キースイッチに“Ctrl+C”をアサインする。先ず“Key1”をタップして選択、続いて“KEY”、“Ctrl”、“C”最後に“Download”をタップすれば、今設定したキーコンビネーションがコピペキーボードの左側(KEY1)としてダウンロードされる。もちろん、設定内容はキーボード内部のメモリーに書き込まれるのでほかのパソコンにUSB接続しても有効だ。

 筆者が愛用している“Copy”と“Paste”に3番目のキーとして“Cut”が加わった、キースイッチが3個の場合なら2個のコピペキーボードに加えて、3番目のキーとしてでMINI Keyboardアプリで“KEY3”を指定して“KEY”、“Ctrl”、“X”、“Download”と順にタップしてデータを書き込めば完成だ。

 実は今回、無事ダウンロードは終了したのになぜか左側の“コピー”キーが動作しないという不具合が起こってしばらく悩んだ。実は左側のKEY1のキースイッチを青軸に替えて再度オリジナルの赤軸に戻した時に2本のピンの内の1本を折り曲げてしまい、基盤のソケットに上手く刺さっていなかったためだと判明した。キースイッチの2本のピンは折れ曲がり易いので注意が必要だ。

 今回のコピペキーボードは、Type-Cポートの両側に各1個のLEDが合計2個配置されていたのでLED設定もやってみた。設定は“LED_Mode0”、“LED_Mode1”、“LED_Mode2”の3種類。よく分からなかったが、モードによって2個のLEDの色順序・点灯・点滅のサイクルやスピードが変化するようだった。

 キースイッチが3個のキーボードなら“コピー”と“ペースト”に、最後の1個は“カット”(Cut)ではなく、Windowsのスクリーンキャプチャーである“Shift+Win+S”と言うのも有用かなと思って設定してみた。設定方法は従来と同じなので超簡単だ。

 今回はAmazonで買った“コピー”と“ペースト”という日本語表記のキーキャップが素敵なコピペキーボードをご紹介したが、AliExpressにはこの手の商品があふれている。用途に応じてキースイッチやキータッチのお好みの製品を選ぶことができる。コピペなら普通のキーボードだけで十分というユーザーも多いかもしれないが、より複雑な組み合わせやマルチメディア用途などでは役に立つことも多いだろう。

製品名発売元実売価格
2キーミニ 片手キーボード マクロ可能キーボード-1599円