本日の一品

“郵便料金値上げ報道”を受けて”年賀状じまいハンコ”を速攻で買ってしまった

3年越しで悩んでいたが今年は年賀状じまいを絶対にやる

 先日、テレビをつけていたら来年秋以降の”郵便料金値上げ”のニュースが耳に飛び込んできた。現在、63円のはがきは85円に、84円の封書は110円に値上げされるらしい。なんと、はがきは35%、封書は30%もの値上げになる。

 報道を受け、ここ数年、筆者や家族の頭の中でどうするかぐるぐる結論が出ないまま毎年、年を越していた”年賀状じまい”の件の踏ん切りが付いた。

 毎年タイムリミットが迫り、止むなく異様に高いプリンターカートリッジを買って、調子の良くないカラープリンターやカラーレーザープリンターをだましだまし使って、何時間もかけて喪中はがきの人を除外し、アドレスを保守し、印刷する――そのことの無駄さ加減に気が付いた。

 本来なら今年も例年通り、年賀状を印刷して普通に送って問題を先送りにしてしまうはずだった。いつも年賀状を出してから来年こそは印刷項目の文中に”本年を持ちまして年賀状でのご挨拶は失礼させて頂きます”の文面を入れようとして既に3年も経過してしまった。

 郵便料金値上げ案のニュースを聞いた時、速攻で年賀状印刷時に入れられなかった「本年を持ちまして~(略)」という上記文面のカスタムはんこを作り、出す予定の全ての年賀状に押そうと考えた。そこで、ネットで見てみたら、全く同じことを考えていた人たちが既にはんこやステッカーなどを製作して、ネットで販売しているのに気が付いた。

 今回、筆者が購入したのは「タイヨートマー スタンプ 年賀じまい スタンパー 縦書き」という商品だ。横書きのバージョンもある。購入価格は1380円。これで来年以降、永遠に年賀状作成に関わる作業と時間から解放されるなら極めて安い買い物だ。

ひっそりと流行っているらしい「年賀状じまいハンコ」
文面は短文だけど趣旨はスッキリとした縦書き。横書き版もある

 商品には本体であるはんこと取説、補充用黒インクが同梱されている。最初にスタンパーに充填されているインクで100枚くらいは押せそうだがその後、半年近く放置したりしているとインキが蒸発してしまうらしい。その時は付属の補充インクを再充填する必要があるらしい。しかし筆者宅ではもう来年の年賀状の予定は無いので使うあてはなくなってしまった。

一般的なスタンパーでスタンプ台が不要なので楽だ
半年ほど経過するとインキが乾燥するらしいが既に来年は使う予定は無い

 実際に年賀はがきのどこに押すかはユーザー次第。筆者は、今年も大きな決断をしないまま成り行きに任せていつものように年賀状を印刷済みだったので、急遽印刷済みの年賀状の空いているスペースを探した。

 残念ながら既にメインの面は写真とあいさつ文、住所で埋まっていた。やっと見つけた空間は宛先を書くお年玉抽選のはがきの抽選番号が記載されている直ぐ上の差出人住所を縦書きする部分だった。

 ネットで年賀状じまいハンコを幾つか探してみたところ”タイヨートマー スタンプ 年賀じまい スタンパー”の縦型モデルとピッタリサイズだったので、念を入れて文面を確認して購入した。当然だがインキカラーはブラックオンリーだ。

 届いた年賀状じまいハンコのスタンパーはキャップを取り外せば即ハンコを押せる状態だった。取説も大半は数か月後には付属のインキカプセルを使って行うインキの補充に関することだけが記載されていたので直ぐに試し印刷を余ってる白い紙で行った。普通に力まずに軽く押し付けるだけで見事に印刷出来た。

試しに不要な白い紙に押してみたが綺麗に押せる
我が家の年賀状には差出人住所の場所しかスペースが無かった

 速攻で今回印刷済みの全年賀状の差出人住所の欄に年賀状じまいハンコを約10分足らずで押して今世紀最後の年賀状にまつわる仕事を100%完了した。いつも書いていた年賀状だが今年の達成感はいつもと違う。

 最後の年賀状なのでネットでちょっとだけ調べてみた。年賀状の起源に関してはさまざまな意見があるが、最も一般的なのは明治32年(1899年)に制度の紹介や導入が始まり、昭和24年(1949年)に現在のお年玉年賀はがきが登場、爆発的に増加普及したようだだ。

 1977年に登場したプリントゴッコは年賀状の普及に大きな役割を果たし、1980年代に入ってワープロやパソコンの創成期にはアドレスデータベースを駆使して宛名印刷も含め年賀状をそれらのツールで印刷してオリジナルでユニークな年賀はがきを出すことは最先端で楽しいイベントでもあった。

 そして明治32年当初にたった1億枚だった年賀はがきの数は平成16年(2004年)にはピークの44億5000万枚に達しその後、急激に減り、30年間値上げのなかった郵便料金は2024年秋に改定される予定となった。

 インターネットの普及と呼応するように登場した低価格のデータ通信や国民の誰もが使うようになったスマートフォン、多世代に渡って普及したコミュニケーションツールとしてのSNSの活用が高齢化と共に年賀状じまいを加速するようになったようだ。

 個人的には、それ以外の理由として普通紙に比べて分厚い年賀状を印刷するたびに、ジャムることの多いインクジェットプリンターやレーザープリンターの保守とともに高価格なインクカートリッジやトナーなどの保守が面倒になって来たのも事実だ。

 年賀状は日本の文化で大事にしたい気持ちもいまだにあるが、3年前から年賀状じまいを考えていた我が家ではそろそろ限界だった。悪いが一足早く抜けさせて頂きます。年賀状本来の目的である”1年の感謝を伝える”、”普段会わない人と連絡が取れる”、”関係を深められる”は何れもSNSでも同等以上に可能なことだ。

きっと今年来年はたくさん売れる「年賀状じまいはんこ」

 間違いなく”年賀状じまいハンコ”は今年来年のベストセラーになる予感がする。いやひょっとすると我が家は遅すぎたのかもしれない。

商品購入価格
タイヨートマー スタンプ 年賀じまい スタンパー 縦書きアマゾン1380円