本日の一品

ヘルスケア機能がさらに進化! 「HUAWEI WATCH GT 4」を使ってみました

 ファーウェイ・ジャパンが10月24日に発売した「HUAWEI WATCH GT 4」を使ってみました。ただし、筆者が購入したものではなく、ファーウェイからレビュー用として提供いただいたものです。

 46mmモデルと41mmモデルがあり、それぞれ3つのカラーバリエーションがありますが、筆者が使っているのは46mmモデルのブラウン。ステンレス製のケースはナチュラルな色で、バンドは茶色のレザー。内側に「GENUINE LEATHER」と刻まれているので、本革のようです。かなり高級感のある趣きですが、3万831円(ファーウェイ公式オンラインストアでの価格)とお手頃です。

HUAWEI WATCH GT 4(46mm)の内容物

 HUAWEI WATCH GT 4の特徴のひとつがデザイン。46mmモデルはケースが八角形。ステンレスの硬質感を強調するデザインになっています。発表会で初めて見た際には、奇をてらっているようで好きになれなかったのが本音。ですが、実際に腕に巻いて使ってみると、文字盤は円形なので、八角形の土台はさほど目立たず、むしろリッチ感のあるいいデザインに思えました。

文字盤は円形だが、土台となるケースは八角形で硬質な印象

 右側面に2つのボタンがあります。上のボタンを押すとメニューを表示でき、回して画面をスクロールしたり、拡大・縮小したりできます。下のボタンにはよく使う機能やアプリを割り当てることができ、デフォルトでは「ワークアウト」が設定されていました。

右側にリューズを模した回せるボタンと機能ボタンを搭載。スピーカーもあり、Bluetooth通話に対応している
左側にはボタンはなく、マイクが搭載されている
上のボタンを回して、アイコンメニューを拡大・縮小できる
下の機能ボタンに割り当てるアプリは変更可能

 HUAWEI WATCH GT 4はiOS、Androidのどちらにも対応していますが、筆者はiPhone 15 Proとペアリングして使っています。スマホでの設定やデータ管理には「HUAWEIヘルスケア」アプリを用います。筆者はこれまでにもファーウェイのスマートウォッチを使ったことがありますが、「HUAWEIヘルスケア」アプリは機能が多いわりには、見やすく、操作がわかりやすいので気に入っています。

筆者はiPhone 15 Proとペアリングして使っている。初期設定はスムーズに行えた
「HUAWEIヘルスケア」アプリは、さほど迷わずに使いこなせた

 不便なく使っていますが、iPhoneと接続して使う場合にできないことが少しあるようです。まず、電話を着信して応答できない場合に、あらかじめ用意されたメッセージで返信できる機能があるのですが、Androidのみの対応で、iPhoneでは使えないようです。次に、Androidでは音楽データをウォッチに移して、ウォッチ単体でも再生できるようですが、これもiPhoneは非対応。と言っても、iPhoneで再生中の「Apple Music」や「Spotify」などの一時停止・再生・スキップといった操作はできます。あと、通知を設定する画面で「メッセージ」や「Gmail」「LINE」は設定できるのですが、「メール」は個別の設定ができず、不便に思いました。細かく確認していませんが、通知の設定もiPhoneとAndroidで微妙に異なるかもしれません。

通知に「その他」という項目があり、これをオンにすると、ほとんどのアプリが通知された。だが、iPhoneの「メール」アプリを個別に設定できないのは不便に感じた

 ヘルスケア機能は、心拍数、血中酸素濃度レベル、睡眠、ストレス値を計測できます。いずれも自動でモニタリングする設定ができるので、ただ装着しているだけで自分の健康状態をチェックできる仕組み。

心拍数の自動モニタリングや、運動時のアラートなどを細かく設定できる
睡眠の質が点数で表示されるのがわかりやすい。睡眠中の呼吸の乱れを検出する機能も搭載
ヘルスケアのデータはウォッチの画面でも確認できる。心拍数や血中酸素濃度レベルは手動での測定も可能

 ワークアウトモードは100種類以上が用意されているとのこと。ただし、筆者は「ランニング」と「ウォーキング」しか使っていません。「水泳」「スキー」「登山」まであるので、まぁ、困る人はいないと思われます。

 HUAWEI WATCH独自の機能として「AIランニングプラン」というものがあります。前モデルの「HUAWEI WATCH GT 3」から搭載された機能と記憶していますが、これを初めて使ってみました。自分の目的や過去のランニング履歴などからおすすめのランニングプランが提案され、それを実行する後押しをしてくれるというもの。

 筆者は、初心者向けの「3kmビギナーズプラン」を選択しているのですが、結構気に入っています。GT 4から音声ガイダンスが日本語に対応したので、ランニング中の「次は5分間のランニングです」「心拍数が低めです。もう少し速度を上げてください」(※文言はそのままではありません)といったアドバイスがわかりやすいのが利点。ただし、ウォッチ本体はまだ日本語の音声ガイダンスに対応していないので、日本語のガイドを利用するにはスマホを携帯している必要があります。筆者はiPhone+AirPods Proで音楽を聴きながら走るので、その仕様で支障はないのですが、スマホを持たずに走りたい人は、英語のガイドしか利用できないようです。

「AIランニングプラン」で日本語の音声ガイダンスを使うには、「HUAWEIヘルスケア」アプリでのダウンロードが必要
自分の体力に合ったプランが作成されるので、無理なく続けられるように感じている
GPS内蔵なので、走った経路も記録される

 HUAWEI WATCH GT 4から新たに追加されたのが「ボディメーカー」というアプリ。ウォッチで計測された消費カロリー量と、ユーザーが入力した摂取カロリー量が照合されて、リアルタイムのカロリーの過不足がわかるというもの。

 摂取カロリーは「HUAWEIヘルスケア」アプリで入力するのですが、そこには「ボディメーカー」という項目はなく、「体重管理」→「ダイエットログ」と進む必要があるのが、わかりづらかったです。

 また、相当意識が高い人でないと、食べたもののカロリー量って、すぐにはわからないですよね。そのため「あすけん」というアプリの利用が推奨されていて、それを使えば、簡単に食事のカロリー量を計算できるのですが、その数値を「HUAWEIヘルスケア」に転記する連携機能はないんですよ。多くの人に役立ちそうな機能なので、もっと操作性が整理されるといいなぁと感じました。

「ボディメーカー」はリアルタイムでカロリーの過不足がわかる機能
摂取したカロリーは自分で入力する必要がある。「あすけん」(左)というアプリを使うと簡単に計算できるが、その数値を「HUAWEIヘルスケア」に入力する手間がある。両アプリ間でデータをやり取りする連携機能があると便利なのだが……

 ファーウェイのスマートウォッチは電池持ちが良いことにも定評がありますが、GT 4の電池持ちも非常に良いようです。筆者はディスプレイの常時点灯こそオフにしていましたが、心拍数や血中酸素濃度レベルなどの自動モニタリングはオンにして、睡眠時にも装着。運動は週に3回ほど、GPSを使うランニングも行って1週間後、まだ50%以上残っていました。ファーウェイの「通常使用で約14日間、ヘヴィユースで約8時間」というのは決して過剰ではなく、むしろ、使い方によってはさらに長く持ちそうに感じています。

同梱の充電クレードル付きUSBケーブルを用いて充電する。マグネット式なので、充電途中に外れる心配は無用。普通に使っても2週間の電池持ちを見込めるので、充電は週に1回程度で済みそうだ

 決済機能(FeliCa)は搭載していないものの、スマートウォッチとしての標準機能はそろっていて、ヘルスケアでは「ボディメーカー」、ワークアウトでは「AIランニングプラン」といった一歩進んだ独自機能も搭載。画面が大きく見やすく、されど、電池が持つというのが大きな魅力。Apple WatchやPixel Watchに対抗するデバイスになるように感じています。

製品名発売元実売価格
HUAWEI WATCH GT 4ファーウェイ・ジャパン3万831円
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