本日の一品

意外と希少な存在のモバイルモニターを購入、安心感と汎用性の高さが決め手!

薄くて軽いモバイルモニター、GeChicのこの機種はわりと希少な存在だった

 数年間、モバイルモニターを探し回っていた。しかし、選べなかった。ECサイトで「モバイルモニター」を検索すると、よくわからないメーカーの安価なものから、よくわからないメーカーの高価なものまで、それこそ数え切れない種類の製品がずらりと表示され、どれを選ぶべきなのか判断がつかなくなる。そこにあるユーザーレビューなんか見てしまったらさらに泥沼だ。賛否両論ばかりでさらに悩みを深めることになってしまい、結果、疲れてブラウザを閉じてしまうのである。

 ただ、仕事柄以前からモバイルモニターを借りて試すことが多々あり、ここならきっと間違いない、というメーカーは自分のなかにあった。台湾メーカーのGeChicだ。一般ユーザー向けには「On-Lap」シリーズのモバイルモニターで知られる同メーカーの製品は、際立った特徴があるわけではなく、どちらかというと無難な仕様のモデルが多いのだが、かえってその分安心して使える。ただ、ほかよりちょっと値段はお高めだ。

「On-Lap M161H」のパッケージ内容
安全に持ち運べるケースが付属している

 そんなGeChicから16.1インチのモバイルモニター「On-Lap M161H」が最近になって発売され、「あっ、これでいいじゃん」となってついに購入ボタンをポチった。16型クラスはモバイルモニターとしては少し大きめだが、狭額縁なつくりで、シンプルな外観。映像入力はUSB Type-Cと通常サイズのHDMIポートの2系統で、端子が背面側で上向きになっているため、ケーブルの取り回しで余計なスペースを取らなくて済む、というのがいい。

そこそこ狭額縁なつくり。右側面に電源ボタンやOSD操作用のボタンがある
背面側に映像入出力2系統とUSB給電ポート、ヘッドフォン・スピーカー出力(スピーカーは内蔵していない)

 ちなみにこの通常サイズのHDMIポートを採用している、というのが決め手の1つでもあった。モバイルモニターで採用している例が意外と少ないからだ。Micro HDMIやMini HDMI採用の機種は多いが、特に前者のMicro HDMIは何度も抜き差ししていると緩くなり、接触不良を起こしやすくなる場合があるため、できれば避けたい。変換コネクターの利用が基本となるのもネックだ。耐久性や接続性を考えると通常サイズのHDMIポートは筆者の中では必須。加えて簡単に使えるUSB Type-C接続も可能なもの、となると選択肢は限られ、その意味で「On-Lap M161H」は貴重なモバイルモニターなのである。

通常サイズのHDMIポート採用のモバイルモニターはあまり多くない。しかも背面側上向きに接続するので、コネクタや配線が邪魔になりにくい

 それと、モニターアームなどでも使えるようにVESA対応であることも重視していた。「M161H」本体のみではモニターアームに取り付けられないが、オプションの「M16 VESA 75 アルミ合金ブラケット」を追加することで市販のモニターアームに取り付けられるようになるので、一応その点もクリアしている。HDMIポートも含め汎用性が高く、16インチクラスの大きさなのに、GeChicにしてはリーズナブルな実売価格約3万円というのはなかなかに魅力的ではないか。

スタンドは脱着可能。脚を上に向けるパターンと……
下に向けるパターンがある
こんな風にして自立する。角度調整は無段階

 フルHD(1920×1080ドット、60Hz)の解像度は無難オブ無難という感じではあるけれど、筆者が想定している用途であれば十分。メーカーからパソコンをお借りしてセットアップしたり、テストしたりすることがたびたびあるのだけれど、普段仕事で使用しているモニターに接続するのはスペースなどの都合から難しいので、そういうときに使うものとして、設置も片付けも簡単なモバイルモニターが欲しかったのだ。今のところその役割は完璧に果たしており、満足度の高い買い物になったなあと思っている。

デスクトップパソコンをセットアップしたりテストしたりすることは頻繁にあり、そのときに活躍している
製品名発売元実売価格
On-Lap M161HGeChic3万2800円
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