本日の一品
なんちゃってダイソン風の「FIDOハンディ羽根無し扇風機」
2022年8月1日 00:00
秋葉原で最初のハンディ扇風機を見つけたのは、もう何年か前か忘れてしまったけど少なくともここ数年は夏を迎える季節になれば、さまざまなハンディ扇風機が秋葉原のバックストリートのショップやネットを賑わせてくれる。
そう言えば、去年の夏はペルチェ式のクーリングをウリにした某社の商品を思わず買ってしまったが、筆者は冷たいのと涼しいのは違う感覚に捉える質で結局ほとんど使わないまま知人にあげてしまった。今思ってもこれはかなりの無駄使いだった。
別に毎年新しいハンディ扇風機を買わなければ死ぬわけではないがどうも新製品が目の前をチラチラすると気になってしょうがない性格ゆえ、今年も一番最初に目についたハンディ扇風機をまた買ってしまった。
家族が去年に引き続き今年の夏も愛用しているごく普通のハンディ扇風機と送風ノズルを取り外したダイソンのヘアードライヤーとの間に「FIDO(ファイド)ハンディ羽根無し扇風機」と呼ばれる新入りのハンディ扇風機を置いてみた。
FIDOハンディ羽根無し扇風機は外観こそコンパクトだがダイソンの扇風機やドライヤー同様、扇風機の羽根があるべきところから向こう側が丸見えのなんちゃって構造をしている。値段も送料込みだがなんと3500円もする令和のハイエンド・ハンディ扇風機だ。
FIDOハンディ羽根無し扇風機は本来の羽根が持ち手の円柱部分に仕組まれており上部に空気が送られる。送られた空気は上部の円形の輪の内側にある細いスリットから噴き出す。そして送り込まれてきた空気と周囲の気圧差から周りの空気を引き込んでより大きな風量(約3倍)を実現するというのが教科書通りの説明だ。
大雑把に言えばダイソンのドライヤーも扇風機も同じような構造だ。しかし真似をするならキチンと真似をして欲しかった点がひとつある。FIDOハンディ羽根無し扇風機は何故か持ち手の側面では無く底面から空気を取り込む仕様になっている。
そのため、ごく普通のハンディ扇風機のようにテーブル上に置いて使うことが全く出来ない。ハンディ扇風機としてはこれは大きなマイナスだ。どうしてもFIDOハンディ羽根無し扇風機を手に持たずにデスク上やテーブル上に置いて使いたければ何かスタンドの様な物で適度な角度で固定するしか手段は無い。しかしこれはなかなか難しい。
Web上の商品説明にもあるように、FIDOハンディ羽根無し扇風機は送風用の羽根が表面に露出していないことでいくつかのメリットはある。一般的に言われるのは、子供の指や顔の近くで使うことが多いゆえに女性の長い髪の毛を巻き込みにくいということらしい。
FIDOハンディ羽根無し扇風機が一般的なUSB充電を行うところはほかの多くのハンディ扇風機と同じだ。バッテリー容量は900mAh。約60分の充電時間で風速によって100分~200分の送風が行える。持ち手下部のシルバーカラーの部分にある小さなボタンで電源のオンオフと風量調節を3段階に切り替えることができる。
実際にハンディ扇風機の数年来のユーザーであり今も数台近くのハンディ扇風機の持ち主である家族にFIDOハンディ羽根無し扇風機をしばらく使って試してもらった。結果は3段階の弱・中・強の内の強レベルでやっとハンディ羽根有り扇風機の弱~中程度とのことだった。
筆者も試しに何度も使ってみたが、風量に関してはほぼ同様の感覚だ。ただ筆者は実用品とは言え100%“コスパ全て”で語ることには抵抗のあるガジェットオタクだ。今回はFIDOハンディ羽根無し扇風機がエアー吹き出し口周囲の空気を道連れにするだけででなく、去年買ったもう1台のハンディ羽根有り扇風機を後部にドッキングして追い風扇風機として使ってみた。
当たり前だが、FIDOハンディ羽根無し扇風機も後部応援団のお陰でなかなか豪快な送風結果となった。FIDOハンディ羽根無し扇風機は送料込み3500円だが、価格破壊のダイソーからもたった500円のハンディ羽根無し扇風機が登場した以上、残念だがハンディ羽根無し扇風機の価格攻防ラインはダイソー+のサムシンググッドがあっても980円~1480円辺りになってしまった。来年はどんなハンディ扇風機が登場するか今から楽しみだ。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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FIDOハンディ羽根無し扇風機 | ファイド | 3500円 |