本日の一品

ノイズキャンセリング搭載で1万円以下な完全ワイヤレスイヤホン

 日進月歩のデジタル業界において、新技術の開発とコモディティ化の進行は表裏一体の関係にあると言える。メーカーにとって頭の痛い問題ではあるが、消費者としては新技術を廉価に享受できるのでありがたい面もあり、とはいえメーカーの利益が減って開発力が下がってしまうことを考えると手放しで喜べない。などといいつつも、安くて良い製品が出れば結局飛びついてしまう。今回紹介するノイズキャンセリングイヤフォンもそんな類の製品だ。

 ファーウェイから発売された「FreeBuds 4i」は、Bluetooth接続の完全ワイヤレスイヤホン。スマートフォンなどと接続して音声再生や内蔵マイクによる通話ができる。左右分離型になっており、どちらか片方だけでも使用できる。カナル型イヤホンに少し出っ張った機械部分と、棒状のパーツ先端にマイクがあるといった、オーソドックスな形状のワイヤレスイヤホンだ。

ノイズキャンセリング機能搭載で1万円を切るワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 4i」

 機能面も、最近の基本と言えるものを押さえている。音声再生と通話はもちろん、イヤホンの側面をタップすることで再生/停止/曲送り/通話応答ができる。耳から外せば自動で再生が停止するという、地味ながら便利な機能も備えられている。手のひらサイズの収納ケースに収めて充電し、音楽再生はなら連続約10時間ほど(ノイズキャンセリングオフで)再生できるとしている。

 大きな特徴はノイズキャンセリング機能だろう。今や珍しい機能とは言えないが、この製品は各ショップで1万円を少し切るくらいの価格帯で販売されており、この価格でノイズキャンセリングに対応しているのはありがたい。

カナル型イヤホン本体と、そこから縦に伸びた突起の先にマイクがある、オーソドックスなスタイル

 実際に使用してみると、室内ではパソコンの冷却ファンの風切り音や冷蔵庫の動作音がピタっと聞こえなくなる。筆者の自宅は比較的交通量の多い道路に近く、窓を開けているとノイズがそこそこ入ってくるのだが、これも聞こえなくなった。冷房をつけるほどでもないが窓を閉じていると蒸し暑いこの時期、窓を開けたまま静寂な環境で仕事ができる。もちろんそのままビデオ会議に参加もできるのが、昨今の在宅勤務事情にフィットすると感じた。

 このご時世なので、電車内でのノイズキャンセル具合を確認することはできなかったが、それなりの効果は期待できるものと推察される。本体側面を長押しすることでキャンセル機能をオフにしたり、逆に外部音を取り込むこともできる。

ケースは、底面のUSB-Type Cポートから充電する

 ケースに収納する時は磁力でカチっと収まるようになっており、この磁力がわりと強い。イヤホン部分を内側に収納する形になるので、再使用時に外側に向ける必要があり、これらが相まってケースから出してスッと使いにくい印象があった。ただ、その分しっかり手で保持してから装着するというルーティンができるため、イヤホンを手から滑らせて落とす事故が減るのかもしれないという面もありそうだ。イヤーピースはS/M/Lが添付されているが、筆者の耳には合わないようで長時間装着すると少し痛くなる。これは耳の形状との相性だと思うので、社外品のイヤーピースを試したいところだ。

手のひらにすっぽり収まるサイズの充電ケース
充電ケースには縦にイヤフォンが収まる。蓋を開けるとペアリング済みの機器に接続される

 在宅勤務がまだまだ続く昨今、自宅でもノイズキャンセリング効果が発揮されるのは想像していたよりも快適だった。見た目も機能もオーソドックスながら、この価格帯で静寂な環境が手に入れられるので、外出や通勤できない環境にいる方でも一考の余地はあるだろう。

製品名発売元実売価格
HUAWEI FreeBuds 4iファーウェイ・ジャパン8800円
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