本日の一品
自慢したくなる! チープカシオの昭和なメタルモデル腕時計を手に入れた
2021年5月10日 06:00
大昔から、パソコン、デジカメ、スマホの祖先とも言える“PDA”、電子ピアノまで幅広く関わってきたカシオだが、G-SHOCKの登場以降、個人的には腕時計の会社というイメージが一番強い。
実際に検索エンジンで「カシオ」(CASIO)と入力してみると、表示されるそのほとんどが腕時計のイメージだった。今回ご紹介する腕時計は、カシオがグローバル展開している“スタンダード・カシオ”のひとつである「MTP-1228DJ」だ。
どうもカシオは“チープ”という語感があまり好きではないようだが、スタンダード・カシオもユーザーの間では、通称“チープカシオ”と呼ばれているカシオ腕時計のユニークな仲間のひとつとして捉えられているようだ。
実際にはメタルボディ、ステンレスブレスレットを採用しているというだけで、それほど“チプカシ感”を感じることは少ない。雰囲気はスポーティ感よりよりビジネスカラー色が強く、オン・ビジネスで使っても違和感のないデザインだ。スポーティな腕時計によく見られるリューズガード(リューズ部分を両側から挟んで保護する突起)もあり、安心感がある。
文字盤カラーは室内で見る限り、かなりディープなブルーに感じる。実際に屋外で見ると奥行きと輝きのある少し明るいブルーだ。室内と戸外で大きな色変化があり、その変化もなかなか楽しめそうだ。
本体は5気圧防水仕様で、安価な腕時計に付き物の“はめ込み式裏蓋”ではなく、しっかりした“スクリューバック裏蓋”だ。バッテリー交換を個人でやろうとすると専用オープナーが必要だが、内蔵バッテリーの寿命は約10年なのでしばらくは大丈夫だろう。
ブレスレットはまず腕首に通してから固定するステンレス製のワンプッシュ三つ折式バックルタイプを採用している。装着も脱着も極めてスピーディーだ。もちろんうっかり落下事故なども少ない安心な方式だ。
ステンレスベルトの長さ調整は比較的簡単なピン式だが、ネットで安価に入手したにもかかわらず時計店で調整してもらうと調整費用が追加でかかってしまう。この際、ピン外し棒やプラハンマー、バンドホルダーなどの入った安価な腕時計工具セットを買ってDIYでチャレンジするのもいいだろう。
曜日の表示は英語・日本語の切替が可能だ。日曜日は英語、日本語の両表示とも赤色で表示される。どことなくクラシカルでレガシーな感じがとても気に入っている。今回は、曜日が日本語表示されることが購入の大きな動機になっていたので、筆者は最初から日本語表示設定で愛用している。
チープで昭和な腕時計は、大量生産で安くなったクオーツ技術の採用によりその精度と品質が画期的に進化した。ほんの少し前までは、秒刻みで回転する秒針が正確に文字盤上の秒表示インデックスの真上をキチンと通過移動することは珍しく、初期出荷調整の運しだいという残念なイメージがあった。
全てのスタンダード・カシオ腕時計がそうなのか筆者にはよく分からないが、今回購入したMTP-1228DJは届いたその時から、秒針は確実に秒インデックスの真上を気持ちよく見事にトレースしており、半年近く経った今もトレース能力は変わっていない。
スタンダード・カシオ腕時計“MTP-1228DJ”はレガシーな昭和スタイル、10年の電池寿命と5気圧防水、ディープブルーな文字盤の視認性の高さ、装着・脱着性能の容易性など、とても数千円以下で手に入る腕時計とは思えない。いまだに毎年、昭和なウォッチバンドカレンダーを買っているがそれが似合う数少ない腕時計だ。
製品名 | 発売元 | 購入価格 |
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MTP-1228DJ | カシオ | 3860円 |