本日の一品
今年は「電撃殺虫ラケット」で積年の恨みを晴らす
2021年4月21日 06:00
あれは3年か4年くらい前のことだったか。北京の中華料理店で食事をしていると、「パチッ、パチッ」とレストランに似つかわしくない連続的な破裂音が聞こえてきた。
そちらに振り返ってみれば、店員がなぶらっち並みのスイングでテニスラケットらしきものを振り回していた。同席していた人に、それが蚊を退治する電撃ラケットであることを教えられ、世の中にはそんな便利なアイテムがあるのかとショックを受けたのを記憶している。電撃だけに。
それが筆者と電撃殺虫ラケットとの初めての出会いだったのだが、軽々と、超効率的に、あのにっくき蚊をやっつける姿に強烈に憧れを抱いて、それ以来ずっと、絶対に手に入れてやろうと思っていた。当時すでに日本にもあるところにはあったらしいが、それから数年間見かけることはなく、しかしそれがついに、フツーに近所のホームセンターで売り出されていたのを発見したので手に入れたのである。
たったの498円。もっと安い300~400円くらいのバージョンもあったが、きっと高い方が性能もいいに違いない(未確認)。金属網の内側にあるフレームが蚊の形などを模したものもあるが、こちらはよりラケット風のデザインに近く、フレームが最小限のため、(気分的に)より殺虫力が高まっている可能性はある。ちなみに中国国内版は日本に輸入されているものより電撃が強力という噂もあるが、定かではない。
単三電池を2本挿入し、電源を入れ、ボタンを押せば金属網に電気が流れ、それを小さな虫に当てればパチッという、ちょっとびっくりするくらいの音とともに消し飛ぶ。小さい虫なら文字通りどこかに消えてしまう。すごいぞ電撃殺虫ラケット。
小さいながらもひたむきに生きている虫たちには申し訳ないが、ものすごくすっきりするというか、溜飲が下がるというか、カタルシスが得られるというか、とにかく「まいったかコンニャロメ」(古い)という気持ちが湧いてくる。ありがとう電撃殺虫ラケット。
まだ4月のこの時期はそれほど虫が多いわけではないが、そろそろ部屋に侵入してくる羽虫も現れてきた。夏になれば、誰よりも真っ先に筆者の方へ向かってきて、長袖長ズボンなのに、わずかに露出した肌からさんざん血を吸い、ただただ痒みだけを置き土産にしていくのだろう。数十年間、やられにやられまくってきたのだ。そんな蚊の奴らを、筆者は生涯許しはしない。絶許。
今年はわざと部屋の窓を開けて呼び込み、電撃殺虫ラケットの餌食にしてやろうと思う。蚊が湧いている公園なんかに出かける時も忘れずに携帯していくぞ。どんどん寄ってこい、返り討ちにしてくれるわ。ああ、今年の夏はとっても楽しみだなあ。
製品名 | 発売元 | 価格 |
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電撃殺虫ラケット | コーナン商事 | 498円 |