本日の一品
シンプルさとPOPな視認性が命の「Swatch Elementary」腕時計
2019年11月11日 06:00
時刻を知ることが腕時計の使命の100%だったレガシーな時代。そして今やお風呂タイムやトイレタイムでも離さないスマホで超正確な現在時刻を知ることが出来るようになって、腕時計の伝統的な使命の価値がほぼゼロ近くまで下がってしまった令和の時代。
そんな時代になって、腕時計をする必要性が理論的には無くなっても、相変わらず新しい腕時計は発表、発売され、様々な層が必要のない腕時計を毎日購入している。
早いもので日本で初めてのクォーツ腕時計が発売されて約50年、安価で正確なSwatchが腕時計界を席巻し、その後の、長いレガシー腕時計の冬の時代。しかし腕時計はそんな危機を乗り超えて、自らの技術革新やデザイン革新を繰り返し、不要な腕時計はなぜか今も生き続けている。
ここ10数年、多くの腕時計は“現在時刻を知る”という基本機能の他の部分での再定義とその露出によって新しいブランドを確立している新進の腕時計も多い。それらに刺激を受けて、従来の使命であった単機能の見直しによって、“レガシーで真面目な造りのアナログ腕時計”の見直しも進んでいるようだ。
昨今はこの単機能で真面目な腕時計をマーケティング的に“ミニマルデザイン”と再定義することで、伝統的なアナログ腕時計に余り親しみのなかった若年層に人気の商品も多い。このジャンルの腕時計はミニマルが王道なので、外観のシンプルさと視認性が極めて重要な要素となっている。
今回ご紹介するSwatch Elementary腕時計は、そんなシンプル+視認性にチョットした“POPな大人の遊び心”を加えたユニセックス、全世代向けの腕時計だ。
長い長い間、正確性を追い求めてきた腕時計の世界だったが、クォーツ技術で正確性が当たり前の時代になってからは、デザイン性や遊び心、正確性や多機能性をレガシー技術やその改良で引き出す楽しさの演出などが前面に出た腕時計が増加している。
古くは時針や分針が無くてもデジタル表示できる腕時計の登場や、現在時刻や操作方法を音声で読み上げてくれる腕時計などもその仲間だ。視認性が騒がれればその真逆の“出来るだけ現在時刻の読みにくい”腕時計が登場したり、素直に現在時刻を表示しない腕時計なども登場してくるからこの世界は面白い。
そしてそういう選択肢の腕時計が増えてくると、またしてもレガシーな腕時計が長い間求め続けてきた“正確性”と“視認性”、“装着性”という腕時計の基本機能の実現を安価に目指す腕時計が登場してくる。Swatch Elementary腕時計はまさにそれなのだ。
白い文字盤は直径36㎜の大型。ボールドでエッジの立った直線型の赤い分針と青い時針。白い背景に対して赤と青の針は極めて認識が容易だ。一般的なユーザーにはさほど気にならない秒針はスリムな黄色。 DAY & DATE(日と曜日)は3時位置に配置され、ほぼ2本の針幅と同じ縦サイズ。15時や毎時15分には2つの針によって完全に覆い隠されるデザインだがSwatch Elementary腕時計の目的から考えればさほど大きな問題では無い。
真っ白な大きな文字盤、赤・青・黄色の針とくればベルトはもう“黒”以外はあり得ないという落ち着く定番カラーだ。ベルトは腕時計本体とは蝶番イメージで接続された非一体型。そして薄くて、軽くて、柔らかいシリコンラバーを採用したことで腕首への装着性能は極めて高くナチュラルな感覚だ。
区別のつきやすいカラフルな針と、塗料が大きく盛り上がった1から12までの時刻表示、アクリルながら透明度の高い大きな風防のお陰で、炎天下でも薄暗い室内でも現在時刻の視認度は極めて高い。
バッテリー(SR1130SW)交換は背面からコインでバッテリーカバーを開けて誰でも交換が容易だ。ミニマルデザインをベースにポップな大人の遊び感覚をプラスし、腕時計の基本機能である視認性をマキシマイズしたわずか28g(実測)の超軽量Swatch Elementary腕時計は即買うべき腕時計だ。
商品名 | 購入価格 |
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Swatch Elementary | 9350円 |