本日の一品
ダブルプロペラの肩乗せ扇風機
2019年7月29日 06:00
ここ数年、梅雨の季節になれば、我が家ではハンドファン(手持ち扇風機)がトレンドだ。毎年、6月頃になると、筆者の大好きな秋葉原バックストリートのジャンク屋さんやパーツ屋さんの店頭では、メイン商品ではないが、時々思い出したかのように、どこかから入荷した季節商品のミニ扇風機が店頭に並ぶ。
年を越した旧モデルのバーゲン品に運よく出会えれば、100円くらいの安価な価格で購入することもできる。暑さに弱い汗かきの多い我が家では、ハンドファンは夏の必需品だ。
夏場は全ての部屋にエアコンがあっても、ホノルルのホテルでもないので、24時間連続動作させることはまずありえない。そして我が家は今の家に越して来る前に、夏場しか使うことのない扇風機を全て廃棄してしまった。
そして結局のところ、こと冷却と言うことに関しては、全く瞬発性のないエアコン頼みの夏場となってしまった。実際に自宅から扇風機を一掃してしまうと、晩秋の衣替えの季節になっても、扇風機の収納を考える必要がなくなり快適だった。
しかし、風呂上がりはやはり暑い。子供の頃、お風呂上がりはいつも首振り式扇風機の風の向きに合わせて顔と体をねじって移動していたことを思い出してしまう。一時、羽根のない扇風機に憧れたこともあったが場所をとり、都心の兎小屋には邪魔だということで我が家のCEOの賛同は得られなかった。
確かにどんなに格好良くても羽のない扇風機を部屋の中であちこち持ち歩くことはできない。加えて大勢にチヤホヤされる家電製品はあまのじゃくな筆者向きではなかった。
省エネ時代に背を向けるようで嫌な“24時間エアコン生活”も、先日買ったばかりの新しい機種なら、なかなか見事に生活空間をコントロールしてくれる。室温管理のベースは最新のエアコン技術で何とかなっても、解決できないのはお風呂上がりと、夏場に灼熱の屋外から帰宅した時、そして最悪なのは、屋外を歩いていて止まった時の3つのポイントだ。
さてそこで登場するのが“手持ち扇風機”だ。エネルギー源は乾電池からUSBケーブルで充電する充電池タイプまでさまざま。基本は手持ちスタイルではあるが、卓上扇風機に変形する製品も昨今では珍しくない。
女性用の小さなポシェットに入るアイライナースタイルも悪くはないが、暑さ盛りのタイミングでバッグの中で見つけて、取り出して、キャップを外して、使うまでのプロセスも長すぎる。そして風力は間違いなく弱い。
残念ながら多くの手持ち扇風機はテクノロジーに正直で、大きく重いほど、電池が長持ちで風量と風力にパワーがある。バッグに収納していた手持ち扇風機はそれほど長い時間を待たずして、いつの間にか“首掛け扇風機”となる。最近の日本の暑さは、もはやそういう状況だ。
そんなある時、父の日のプレゼントとして娘婿から“肩乗せ式デュアルファン扇風機”「スポーツファン」をプレゼントしていただいた。“肩乗せ”と言えば、普段、筆者が愛用しているソニーの肩乗せスピーカー「ウェアラブルネックスピーカー」と同じスタイルだ。
“肩”は重いモノを担いで運ぶ時やショルダーストラップ鞄、子供を肩車(かたぐるま)する時にも利用する。人間にとって丈夫な部位の一つだ。
商品名はパッケージ上には「Sports Fan」(スポーツファン)と書かれているが説明書には“USB充電式首かけ扇風機”「Fans Free」(ファンフリー)と記述されている。どっちが本当なんだろう? いろいろ言いたいことがあるのは分かる。
同梱品は、本体とmicroUSB充電ケーブル、説明書の3点。パッと見の形状は、ドローンのアクセラレーターのようなイメージもある。いくつかのカラーコンビネーションはあるようだが、筆者のモデルは赤と黒のコンビネーションで、筆者が長く愛用しているモバイルパソコンと同じカラーコンビネーションだ。
黒いABS部分には2000mAhの充電池と論理回路などが入っており、赤いアーム部分はフレキシブルに360度、好きな角度に向けて設定できる構造だ。ファンの角度を上手く設定すれば、双発のデスクトップ・ファンとしても利用できる。
一般的なUSB/ACアダプター経由で充電できる。入力はDC5V/1A。約4時間の充電で、4時間~12時間の動作が可能だそうだ。実際に毎日使っているが長持ちだ。風量調整は弱・中・強の3段階、強モードはヘアードライヤーくらいの風量でパワフルな送風。弱モードは優しい自然風レベルだ。
風量調整は本体に配置されている小さなボタンスイッチを1回押すごとに、弱→中→強→停止を繰り返す仕様となっている。2つのファンは両面をメッシュ状のABSカバーで保護されており、不用意に周囲のモノを巻き込んだり、小動物を傷つけることはなさそうだ。
もちろん、モバイルバッテリーも一緒に持ち出せば、より長い時間駆動させることもできる。本体の重さは166gと、最近の6インチクラスのスマホ並み。一般的な単発の手持ち扇風機が100g前後なので、バッテリー容量を含む重量パフォーマンスは優秀だ。
軽量さと相まって形状からくる持ちやすさ、運びやすさも秀逸だ。インドアでもアウトドアでも、涼しく動画を見たり音楽を聴いたりして過ごすにはこの“手ぶら”環境は重要だ。
“手ぶら”なので、スマホを操作することも、パソコンなどのキーボード操作にも全く支障がない。来年の今頃は“肩乗せステレオスピーカー”と、”肩乗せ式デュアルファン扇風機”のハイブリッド商品を肩にのせているかもしれない。
製品名 | 購入場所 | 購入価格 |
---|---|---|
スポーツファン | ネットショップ | 3000円前後 |