本日の一品
実はベルキン製の「Linksys Velop」。メッシュWi-Fiはデザインで選ぶ時代!?
2019年3月20日 06:00
少し前までは種類が限られていたメッシュWi-Fiシステムも、今や各メーカーからさまざまな機種が登場している。メッシュWi-Fiとは、簡単に言えば複数のWi-Fiルーターで同一のアクセスポイント名(SSID)を利用でき、ユーザーのデバイス(スマートフォンなど)の位置に応じて、自動で最適なルーターを介して通信できるようにするもの。
Linksysの「Velop」もメッシュWi-Fiを採用する機種。ただ、Linksysというのはブランド名で、その実体はなんとベルキンだ。ベルキンと言えばスマートフォン周辺機器でよく知られるメーカー。洗練されたデザインと、ツボを押さえた商品ラインアップが魅力だ。
Velopも、やはりデザインの洗練度合いがベルキンらしさを漂わせる。縦に細長い筐体は、微妙なカーブを描くプロポーション。天面と背面を見ると、メッシュWi-Fiだけに? メッシュ状に小さな穴が空いている。なんだか新宿あたりの高層ビルにありそうな雰囲気だが、他の家電や家具とのマッチングも良い。
もう1つのデザイン上のポイントは底面にある。下から覗くと大きくくり抜かれた構造になっていて、電源ケーブルやLANケーブルはこの底面の奥に設けられた端子・ポートに差し込む。
底面の一角に切り欠きがあり、ここがケーブルガイドとして使えるので、シンプルかつキレイに配線をまとめることができる。壁に近づけたりしても端子部が邪魔にならず、自由度高く配置できるのも、設置場所が大切なメッシュWi-Fiとしては見逃せないところだ。
性能面については、IEEE 802.11ac対応かつ、昨今のトレンドと言ってもいいかもしれないトライバンド(867+867+400Mbps)対応。スマートフォンなどが通信する帯域(5GHz+2.4GHz)のほかに、Wi-Fiルーター同士が通信する帯域(5GHz)が別途用意されているので、11acの速度をそのまま活かせる仕組みだ。MU-MIMOにも対応し、複数デバイスの同時通信も安定してこなせる。
ただ、正直なところこのあたりの性能は他のメッシュWi-Fiルーターと大きな差はないと言ってもいいと思う。Velopを含めいろいろなメッシュWi-Fiルーターを取っ替え引っ替え使い続けてきた筆者だが、少なくともWebブラウジングや動画再生、オンラインゲームなど、一般的なネットアクセスで機種ごとの差を感じることはないはずだ。
複数台のメッシュWi-Fiルーターを適切に配置していれば、室内で電波が弱くなって接続が困難になるようなスポットもまずできない。言い換えれば、どのメーカーの機種もその性能を信頼して安心して使えるわけで、性能に目立った差が感じられないとすれば、あとはそのデザインが好みかどうかで選んでいい、ということではないか。
このVelopは、そういう意味でもなかなかイケてる。コンパクトで細長く、設置スペースはとらないし、四角いので収まりが良い。細かいところだが、ACアダプターがちょうど壁面コンセントパネルの横幅ぴったりなのも注目ポイントだ。
何台も設置することになるメッシュWi-Fiだから、家の中で目立ちすぎず、風景に溶け込むような外観であることは重要だ。自宅のWi-Fiをメッシュで強化したくなったら、デザイン重視で選んでみるのもいいのではないだろうか。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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Linksys Velop(3個パック) | Belkin | 5万918円 |