本日の一品

ほんとに効果ある? マークシート用筆記具たち

 昨今、資格試験のなかにはネット受験のものも増えてきているが、昔ながらのマークシートもまだまだ健在だ。文具店には「マークシート用」と銘打った筆記用具も並んでいる。

今回紹介する2つの製品。この状態で店頭にぶら下がっているので即使用できる

 筆者も春までにいくつか試験を受ける必要があり、ここは心の安寧を求めて用途特化モデルを試してみようと思う。購入したのは2種。ぺんてるの「資格試験のためのマークシートセット」とトンボ鉛筆の「マークシート用鉛筆セット」だ。削らなくても使い続けられるシャープペンシルか、伝統の鉛筆か、選択に悩むところではある。

下がぺんてる、上がトンボ鉛筆の芯先。鉛筆は削りたてでうっかり触れると刺さる。ぺんてるの方は、シャープペンシルの芯とはいえ1.3mmともなれば先は平ら。まるで茹でる前のパスタだ

 ぺんてるの方は削らなくてもよい反面、芯先は断ち切ったように平らだ。その分広い面積を塗りやすいが、使い始めは尖っていない。角をきっちり塗るには若干心もとないが、やってみればなんとかなるもの。トンボの方は削りたてなら安心の尖り具合だ。ここはマークの隅からじっくり攻めたい。

 ということで実践。市販の英検問題集付属のマークシート答案用紙で試してみた。比較対象は一般的な0.5mm芯のシャープペンシルと鉛筆。さて結果は……。

参考比較。上からぺんてる、トンボ鉛筆、市販の鉛筆、一般的な0.5mmのシャープペンシルで2回塗ったところ。濃さはすべてHB。細かく丁寧に塗るか、豪快に塗るか、どちら便利かは使い手の性格によるだろう

 皆様の予想通りというか、大幅な効率アップというほどのものではない。とはいえ、0.5mmのシャーペンや鉛筆でちまちま塗るよりも、1.3mmの太芯で塗るほうが手早いのは確かだ。予想通りマークのエッジを塗るには注意が必要だが、芯径1.3mmともなれば常に角がそれなりにあるもので、工夫して使えばなんとかなる。

少々寝かせて使ってみると尖ったエッジが出現。マークシートのふちを塗るにはぴったりだ
パッケージに含まれる消しゴム。ぺんてるの方は厚さ4mmの「超スリム」仕様。あっという間に消耗するが、細かく消せるのはありがたい。トンボ鉛筆の方は安心と信頼の「MONO」だ

 トンボ鉛筆の方はといえば、心なしか答案用紙への色乗りが良いような気もするが、普通の鉛筆としての使い勝手の良さだ。ただ、わざわざ買う機会は少ない“かさばらないキャップ”が付属しているのはありがたい。「筆箱を開けてみると、どこで落としたのか芯が折れている」という事態は、小学生時代の筆者も時々体験した悪夢だ。それが回避できるセットというのはそこはかとなく便利である。

 ということで、筆者の結論としてはぺんてるをお勧めしたい。やはり太芯の効果は絶大で、数回できっちり塗れる。これが存外気持ち良いのだ。

製品名発売元価格
資格試験のためのマークシートセットぺんてる300円(税別)