本日の一品
全天球カメラ、手軽に試したいならこちらはいかが? 「BENEVE EYEBALL C4パノラマカメラ」
2017年10月17日 06:00
その場の風景全体を残せる360度映像の人気が高まりを見せている。以前なら、リコーのTheta360.comなどごく一部のサイトでしか表示できなかった全天球表示が、FacebookやGoogleフォト、YouTubeといった身近なSNSに対応し、見えている一部だけではない、撮影者を包み込む360度の空間を気軽にシェアできるようになったことがその理由の一部なのかもしれない。
とはいえ、撮影用機材はいまだに高価。「自分でも撮ってみたい」と思いつつ、他人の作品を見るにとどまる人もいるのでは?
そこで今回は、5000円未満で購入できる全天球カメラ「BENEVE EYEBALL C4パノラマカメラ(Android向け全天球カメラ)」(以下、EYEBALL C4)をご紹介したい。
EYEBALL C4は、単体ではなくAndroidスマートフォンと接続して利用する全天球カメラ。サイズは約41×41×42mmで、重さはわずか約36g。形状は、名前のとおりボール型だ。スマートフォンとの接続は、付属のmicroUSB→Type-C変換アダプター、microUSB→microUSBアダプターで行う。
あらかじめ専用アプリ「EzPano」をインストールしたAndroidスマートフォンに接続すると、EzPanoが起動し、カメラが映す画像をスマートフォンのディスプレイで確認することができる。ただし、ほとんどのスマートフォンではコネクター部が下にあるため、表示が上下逆になる。
この製品、静止画より動画に重きを置いているようで、メインのボタンは録画ボタン。静止画撮影では最低限の機能を備える。静止画を撮りたい場合はその右横にあるカメラアイコンをタップ。5秒/10秒から選択できるセルフタイマーも搭載している。解像度はカタログに記載されていなかったが、撮影した写真をみたところ1920×960ドットのようだ。
動画撮影時の解像度は、2048×1024ドットまたは1920×960ドット。便利だと感じたのは、RICOH THETAではパソコンが必須となるストリーミング配信が、こちらはスマートフォンと接続するだけと、最小構成で実現できるということだ。ただし、対応している配信先はFacebook、YouTube、WeChatのみ。WeChatは国内で使っている人がごく限られていると思われるので、実質的にFacebookとYouTubeのふたつと見ていいだろう。
ストリーミング時のフレームレートは240~1080の5段階。配信中は、閲覧者数や閲覧者によるアクション(「いいね」「超いいね」「悲しいね」など)、コメントなどもアプリ内で確認でき、視聴者とのコミュニケーションが可能だ。
撮れる画像は明るめ……というより白っぽい?
気になる画質だが、さすがにTHETA SやGear 360に比べれば粗さがあるのは否めないが、スマートフォンで気軽に見るには充分ではないか、と感じるレベルではある。
ただし、画像の明るさは気にかかる。現実よりも少し明るめに、もっといえば白っぽく写るのだ。これは動画でも同様で、全体的に白っぽく、深みのない画になってしまう。
もっと気になることもある。EYEBALL C4はスマートフォンのmicroUSB端子またはType-C端子に挿して使うため、スマートフォンを天地逆にして使うのだが、ときどきディスプレイに表示される画像までひっくり返っていることがある。ディスプレイ状を指でぐりぐり動かして正常な位置に戻せば“とりあえず”天地が戻るのだが、その状態で撮影した画像では、ジャイロを利用して「下を見ようかな」とスマートフォンを下に向けると空が見えるという現象が生じることがあるのだ。
ただしこの現象は、EzPanoアプリで見たときだけ。アップロード先のFacebookやTheta360.comでは問題なく閲覧できるので、気にしすぎといえば気にしすぎなのだが。
とはいえ、5万円前後の全天球カメラに比べ、なくしたりクラッシュしたりしたときのダメージが少なく、いつでも持ち歩いて気軽に空間を切り取れるのは楽しい体験。「360度撮影、ちょっと試してみたいんだけど」という人になら、間違いなくオススメの一品だ。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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BENEVE EYEBALL C4パノラマカメラ ブラック | PQI JAPAN | 4980円 |