本日の一品

オールプラスチック製のビニール傘「+TIC」

オールプラスチック製のビニール傘「+TIC(プラスチック)」。ボーダー柄を選んだ

 傘がない時、「仕方なく」購入しがちなビニール傘ですが、筆者はむしろビニール傘を主力として積極的に使用しています。昨今のビニール傘には大型のものもあって激しい雨に遭っても安心ですし、傘生地が透明なので雨の夜でも視界が広く保てます。そして何より、壊れたり無くしたりしてもショックが少なくて済むという点をメリットとして感じています。

 とはいえ、雨に遭うたびにビニール傘を購入してきたり、壊れた傘を家に放置していると、家人からの冷たい視線が雨のように降り注ぎがちです。それならせめて、お気に入りのビニール傘数本をローテーションで大切に使うようにしていたものの、骨格のところどころが錆びつき、傘生地のビニールが固くなって破れてしまうものが出てきました。1,000円もしない製品に耐久性まで求めるのは酷と分かってはいるのですが……。

 そんな折、ネット上の記事で面白い製品を見つけ、購入してみたのでご紹介させていただきたいと思います。プラスチック製のビニール傘「+TIC(プラスチック)」です。

柄から骨まですべてプラスチック製。手触りが柔らかくとても軽い

 この製品は名前の通り、傘生地のビニールを除くと、骨格からストッパーまですべてがプラスチック製の傘です。公式サイトによれば、壊れやすく使い捨てられがちなビニール傘に対するアンチテーゼとして開発されたものだそうで、使用している素材はすべてリサイクルすることが可能なのだそうです。

傘生地を留めているのはビニールで、比較的簡単に外れる

 実際に製品を手に取ってみたときの感想は「軽い!」でした。普段持ち運んでいるビニール傘の重さを気にしたことは特にありませんでしたが、金属製の傘というのは重かったのだと改めて実感させられました。軽いからといって耐久性に不安があるかというとそうでもなく、開いてみるとプラスチックの骨格が「しなる」感覚が伝わってきて、なるほど強風に煽られて「曲がってしまって壊れる」ということは無さそうだと感じました(実際に試すわけにもいかないので感覚値ですが)。

石突は脱着式。ここを外して傘生地を交換できる

 ビニール傘といっても無色透明なものばかりではなく、傘生地に模様が描かれたものや、単色半透明のカラフルなものなどさまざまなモデルがラインナップされており、なかなか楽しげです。傘生地はビニールなので劣化は免れませんが、傘生地は交換できるようになっています。しかし、本稿の執筆段階では、+TICの交換用の傘生地は販売されていません。この件について問い合わせたところ、今後販売を開始するという回答。期待したいところです。

持ち手が直線なのは好みが分かれるところか。付属のストラップを手首にかけて持ち歩くこともできる

 筆者の個人的な事情から敢えての難点を言えば、傘渡りが65cmと成人男性には若干小さいかな? と思えるサイズであること。そして傘の柄が直線型であり、「J型」ではないことなどが挙げられます。とはいえ、柄の代わりにストラップが付帯しているので、これを手首に通してひっかけることができます。ただ、電車の中やお店に入った際などに「ちょっとかけておく」ができないのは少々不便に感じました。もっとも、そういう行動が傘の置き忘れの一因になっているとも思うので、直線型のほうがかえって良いのかもしれません。

 長く使っていくうちに、ほかにもあれこれ不満も出てくるのかもしれません。が、しばらくはこの傘を主力として使用していきたいと考えています。これからの季節に合わせて、複数の傘生地を張り替えて楽しむのも良いかもしれません。雨の日でも、この傘を使えると思うと楽しい気分になれるのが、何よりの「+」です。

製品名販売元価格
+TIC(プラスチック)サエラ3500円(税抜)