本日の一品

スマホをニコン製カメラのリモコンにする「Pinout」

「Pinout」

 仕事で写真撮影する時、自分の姿も写したいとか、暗い場所で手ブレをできるだけ防ぎたいというように、自分1人の手持ち撮影では難しい場面が時々ある。筆者が所有しているニコンの一眼レフ(D750)でそういった使い方をするには、専用スマートフォンアプリからWi-Fi接続してカメラをコントロールするか、オプションのワイヤレスリモートコントローラーの受信機・送信機を使うかの2通り。

 ただ、スマートフォンアプリの方は残念ながら動作が不安定なことがあるし、専用の受信機・送信機を使うとすると、だいたい1万円ほどかかってしまう。そんな中、リモートシャッターなどの基本的な機能だけであれば3000円台と、けっこうリーズナブルに実現できるアイテムが登場した。それが「Pinout」(Basic kit)だ。

かわいらしい丸いケースに入ったPinout
涙滴型の小さな本体

 Pinoutをカメラのアクセサリーターミナルに接続し、カメラの電源をオンにして、専用スマートフォンアプリからBluetooth接続すれば準備完了。あとはスマートフォン画面上でのタップ操作だけでピント合わせし、シャッターを切れる。音量調整のハードウェアキーや端末のシェイクによってシャッターを切ることも可能だ。

アクセサリーターミナルに接続するこのタイプと、10ピンターミナルに接続できるタイプを用意
D750はアクセサリーターミナルに接続する
カメラに取り付けてみたところ
コンパクトなおかげで、外観はすっきり

 Basic kitでは、単純なレリーズができるほか、カメラ側を「bulb」モードにして手動または指定時間の長時間露光撮影ができる。離れたところからシャッターを切ったり、暗所で撮影したりするのはもちろん、簡易的に星空を撮影するのにも活躍するだろう。何より小さくて、さりげなく取り付けられるのがいい感じだ。ただ、カメラのバッテリーの減りが気持ち早くなる気がするので、電池残量には注意したいところ。

Basic kitで使えるのはシンプルレリーズ、長時間露出、カウントダウンレリーズの3機能
Fボタンのタップでピント合わせ(オートフォーカス)、Sボタンでシャッターを切る
音量キーやシェイクでシャッターを切ることも可能だ
カウントダウンレリーズでは、あらかじめ決めた時間だけ露出する。カメラ側は手動でbulbモードにしておこう

 他にもPro kitやFull kitも発売されていて、タイムラプス撮影、GPS情報の付加、HDR撮影、複数カメラの同時制御などが行える。さまざまな表現で写真を撮りたい人は、それら上位バージョンを選択するのがおすすめ。接続は簡単で高速だし、思わず手持ちでもいい場面でリモートからシャッターを切りたくなってしまうくらい楽しいアイテムだ。

製品名販売元購入価格
PinoutZesty Systems3758円