本日の一品
UVライトで固まる接着剤「Bondic」で修理してみた
2016年6月27日 06:00
クラウドファンディングで話題になっていた接着剤「Bondic」。筆者は参加するタイミングを逃してしまったが、銀座の東急プラザ内に期間限定でオープンした「Makuake SHOP」で遅ればせながらゲットした。
接着剤は、誰もが子供の頃からなにかとお世話になるアイテムだ。「フエキのり」に始まり、「木工用ホワイトボンド」、大きくなって使った「アロンアルファ」、そして昨今のステーショナリー糊の定番商品のテープのりなどが一般的だ。
カナダの接着剤メーカーBondic社が開発した「Bondic」(ボンディック)は、液体プラスチックを送り出して、紫外線(UV)ライトで固める接着剤キットだ。ルーツは、歯医者さんがかなり昔から使っていた、歯の詰め物を固める接着剤だ。最近ではネイルショップなどでもライトでジェルを固めるネイルファッションが登場している。
筆者が購入した「Bondic Liquid Plastic Welder」(液体プラスチック溶接機)は、金属のペンケースのような少し豪華なパッケージに入って販売されていた。使い方はきわめて簡単だが、日本語の説明書も付属しているので安心だ。
液体プラスチックを送り出すための黒いペン部分と、UVライトを照射するキャップ部分がセットになっている。ペン部分とライト部分、両者をジョイントしているオレンジ色のパーツの3つに分離できる。
今回は、もう2~3年前に壊れて、ずっと放置していたワイフのサングラスを修理してみた。実際には割れたり欠けたりした訳ではないが、右側のリム無しのレンズ部分と中央のブリッジ部分をつないでいたネジのナット部分を紛失してしまった為のトラブルだ。
本来ならナット部分のパーツをどこかで手に入れて、ネジ締めすることで修復すべき内容だが、既に2年以上放置していたものなので、今回はLiquid Plastic Welderでクイックな応急処置ができるかどうか試してみた次第だ。
修理戦略は、ネジとペアであるナットが無いことを大前提として、ナット部分の機能を固めた液体プラスチックで代替することだ。実際に、リム兼レンズ部分のネジをブリッジのネジ穴に通し、反対側のナットが位置する場所に液体プラスチックを絞り出して盛り上げた。
そして、UVライトを数秒間照射したところ、液体プラスチックは見事に固まった。紛失したナットの代わりを十分に果たしてくれる。
Liquid Plastic Welderは、最近流行の、熱で溶かした樹脂を押し出して立体物を作る「3Dペン」のような使い方もできる。部分的なへこみや欠落部分などを修復する用途にも、十分に使えそうだ。
続いて、割れ落ちて固定できなくなった、コーヒーメーカーのタンクの蓋の修復に挑戦してみた。欠損して無くなった部分に、液体プラスチックを絞り出して、盛って、UV照射して、固めた。色以外は元通り復元することに成功した。
一方の手で液体プラスチックを絞り出しながら、もう一方の手で持ったUVライトを同時に照射して、固めながらどんどん盛り上げていく方法が効率的なよう。しかし、うっかりすると液体プラスチックが出てくるペンの先端にUV光を当ててしまい、先端で固まった液体プラスチックが詰まらせてしまう危険もあるので、なれない間は要注意だ。
Liquid Plastic Welderは、「塗って」「盛って」「UV照射して」「固める」という4ステップの繰り返しで、さまざまな素材の修復を短時間でこなせるスグレモノだ。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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Bondic Liquid Plastic Welder | オリエント・エンタプライズ | 2980円(税別) |