てっぱんアプリ!

クラウド同期でiPhone、Android間の移行もOK! 2要素認証アプリ「Google 認証システム」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

◇   ◇   ◇
アプリ名: Google 認証システム
開発者: Google LLC
価格: 無料
対応OS: iOS 13.0 以降、Android OS
カテゴリ: ツール

 多数のオンラインサービスで採用されている2要素認証のためのアプリ「Google 認証システム」で、待望のクラウド同期機能が追加された。これによって機種変更などの際にわざわざ特別な引き継ぎ操作をする必要がなくなり、端末紛失などトラブルからの復旧も容易になる。

 クラウド同期で具体的に何が変わったのか、紹介しよう。

資格情報のクラウド同期に対応した「Google 認証システム」

機種変更や端末紛失時の再設定に課題があったが……

 「Google 認証システム」は、オンラインサービスなどのログイン時に使うことができる2要素認証用のアプリ。

 各サービスであらかじめ2要素認証の設定をして本アプリに資格情報として登録しておくと、サービスのログイン時などユーザー認証が求められた際、IDとパスワードに加えて本アプリ上に表示されるランダムなコードを入力することで、正しいユーザーと認識されサービスを利用できる。第三者が知り得ない、しかも一時的に有効なコードのため、セキュリティを高く保てる仕組みだ。

 近年は2要素認証を採用するサービスが増えていることから、本アプリを利用しているユーザーも多いと思うが、スマートフォンの機種変更をするときや、端末を紛失したときにネックになるものでもあった。

 ほかの端末への移行は、QRコードを利用した比較的簡単な方法が用意されているとはいえ、新旧の端末を一緒に操作する必要がある。

 端末紛失時はあらかじめメモしておいた各サービスのバックアップコードがあれば復旧できるけれど、サービスが増えれば管理が大変だし、1つ1つ復旧するのにも時間がかかる。

これまではエクスポートとインポートの機能を利用することで端末を移行できた
QRコードを利用するのでそこまで手間ではないが、利用サービスが多いと複数個のQRコード撮影を繰り返さなければいけない

iOS・Android間の引き継ぎにも対応

 しかし、今回新しく加わったクラウド同期の機能により、そういった面倒ごとから解放される。

 単純にGoogle アカウントにログインするだけで、現在利用中の各サービスの資格情報とひもづけされ、クラウド上にバックアップ。機種変更時も、端末紛失時も、新端末で本アプリをインストール後に同じGoogle アカウントでログインすれば、旧端末にあった資格情報が即座に再現されるため、明示的な引き継ぎ操作は不要だ。

 iOS端末とAndroid端末間の引き継ぎももちろん可能になっている。

 類似アプリの「Microsoft Authenticator」は、一足先にMicrosoftアカウントを利用したクラウド同期を実現していたものの、2023年5月現在はiOSとAndroid間での引き継ぎには対応していない。その意味でも、「Google 認証システム」は今のところ利便性が一段高い2要素認証アプリと言えるだろう。

アプリを起動するとアップグレードが促される。「使ってみる」をタップ
メニューの右上で緑色の雲マークが表示されていれば同期済み
iPhoneから同じGoogle アカウントでログインしてみると……
元々Androidスマートフォンで使用していた資格情報がしっかり再現された