高いところのモノから、どうにかしないと

2011年3月16日 06:00

 地震のとき、テーブルの下に隠れつつ感じたリアルな恐怖は、室内のどこかでモノが落ちる音からくるものだったと思う。

 地震のとき、家全体が揺れる音はある程度わかっていた。地震があるたびに聞こえていたし。今回の地震では物凄い音だったけど、そういうものだとだいたいわかっていた。

 しかし、地震で室内のモノが落ちたり倒れたりするのは、ほとんど初体験。シミュレータや映像では知っていたが、あれは落ちたり倒れたりすることが前提で、話が違う。地震で揺れることと、それによりモノが落ちたり倒れたりすることを、予期せぬ連続した現実として体験したことは、未体験のリアルな恐怖であった。

 バタンとかガシャンとかゴトンとかいった音を聞きながらテーブルの下に隠れて怯えた。揺れが収まったあとで「こんなものが落ちたのか!!」と現状を見て手が震えた。胸に手を当てて大きな溜息をついた。猫が毛繕いするのを見て、ようやく落ち着いた。

 まさに、あー怖かった!! という感じ。だが、しかし、現在でも怖いのだ。というのは、地震のとき、棚の上のほうにある重いモノがギリギリ落ちなかったから。比較的に軽いモノが落ちたようだ。が、もう少し揺れていたり、揺れる方向が違っていたら、たとえば重い辞書とかハードウェアが落ちてきたのだろう。棚ごと倒れたかもしれない。強い揺れに突然襲われて、対処できないまま、その重いモノが落ちてきたら……そう考えると、以前のように落ち着けない。

 もうアレですな、高いトコロに重かったり尖ってたり割れたりするようなモン置いちゃダメですな。できるだけ早くどかそう。積み上げた本なんかもどうにかしないと。落下防止策も改めて考え直さないと。そんなふうに思った。

仕事場にある棚。これを背にして仕事をしているのだが……考えたら地震が来たら超危険状態ですな。今回の地震でも電池とか箱とか本の一部が落下した。早急に改善しないといけない。拙宅猫は先日の大地震の後、すぐに毛繕いし始めた。リラックスしたのかな、と思ったが、リラックスするために毛繕いすることも少なくない。猫は猫なりに怖かったのかもしれない。