Super.fi 3 Studio を試してみた

2008年1月7日 11:00

 ちょっとユニークなステレオイヤホンがあるというので編集部よりお借りして試してみた。モノはSuper.fi 3 Studio

 Ultimate Earsというメーカーのイヤホンですな。ユーザーの耳穴形状に合わせたカスタムフィット・イヤホンを作ることで話題になったりした。そのメーカーが出している、一般向け・手を出しやすい価格帯のモデルである。実勢価格は13,000円くらい。

 ユニークっていうか実用的そーなのが、イヤホンのコードとドライバ部(音が鳴るところ)が分離できるという点。コードが断線したら、コード部分のみ購入・交換できるんですな。

 Super.fi 3 Studioは、インイヤー型(カナル型)のイヤホンで、要は、耳に突っ込む・固定するタイプだ。耳の穴に置く~入れるだけのイヤホンなら、コードを引っ張っちゃっても断線する危険性は少ない。が、インイヤー型で、Super.fi 3 StudioとかSHUREの製品とかだと耳や首にもコードを這わせる感じで使うので、コードをナニカに引っ掛けて断線させちゃうケースが少なくない。Super.fi 3 Studioの場合、そうなってもコード部だけ交換できて、安価に問題解決できるってわけですな。

 なお、このコード部、Ultimate Earsの他のモデル(Super.fi 5 EB、Super.fi 5 Pro、Triple.fi 10 Pro等)と同じものだそうで、互換性アリだそうだ。


ueのロゴが光るUltimate Ears製インイヤー型ステレオイヤホン。実勢価格は13,000円前後だが、その価格帯の製品としては十二分に高音質だと思う。金属製と4タイプのイヤーパッドも付属する。棒状に見えるのはドライバ部の穴に入った汚れ・ホコリを取り除く掃除器具。

 で、音質ですけど、SHUREのE5cと比べると、けっこー違うのでやっぱり比べるのをよして、Super.fi 3 Studioに対して抱いた拙者的印象を書くと、低音~中音にかけての存在感が強くて音圧を楽しめるという印象。音圧と言っても、音を濁していない感じで、ドラムやベース、ボーカルの細部まで聞こえてくるってコトで、解像感も十分あると思う。けど、高音のツヤとかキレとかがすこーし物足りない? かも。

 とか言っても、しかし、ロック系方面関係を幅広く聴くには、小さめの音でも迫力っていうかライブ感があるし、聴きやすいので、価格+αくらいの品質があるんではなかろーかと思う。なお、遮音性はそーんなに高くないかも。SHUREのSCL2とかのほーが音漏れが少ないかもしんない。

 ただ、なんか作りが全体的にチープな気が。ドライバ部もコードも。SHUREのこの価格帯のはチープってよりも大味なんだが、Ultimate Earsのは、なんかこう、この“ue”のブランドロゴ無しで音質を確かめなかったら、某国製パチ系ポータブルオーディオプレイヤーのオマケか!? とか思うような見栄え。質は悪くないと思うんだが、この質感のコードとかを好む日本人は多くなさそう。

 あ、あと、耳に装着すると、ドライバとコードを結ぶあたりがけっこー出っ張る。SHUREのとかは耳にフィットする感じで装着できるが、耳から出っ張るこのタイプ……これも、どうなのか、とか、思ったり。


猫の耳すなわち猫耳は、このように大きく高感度なので、イヤホンの遮音性がそーとー高くないと猫の迷惑になる可能性が高い気がしなくもない。猫の耳すなわち猫ちゃん耳はこのように音の発生源をサーチし追従するので、時々ヘンな顔になるなぁと思った。