マイク欲しい熱が上昇

2006年5月8日 09:00

 仕事でローランドのR-09を一日たっぷり使う機会を得た。ポータブルなデジタルオーディオレコーダーですな。つまり現代のナマ録マシン。

 で、仕事を離れて単なる一消費者として思うに、これは非常に使いやすくなっている。ボイスレコーダ的に、非常に手っ取り早く使えて、しかも類い希なる高音質であって、仕事忘れて持ち逃げしようと思っちゃうほど実用的であった。

 特にR-09のサイズと質量が魅力的。携帯電話感覚で持ち歩ける。録音機材自体がここまで小型軽量だと、一昔前のナマ録とは全然違うんですな、フットワークが。最近の方々にはピンと来ないと思うんですけど、ちゃ~んと録音!! とか思うと、ソレナリのレコーダとソレナリのマイクとソレナリの機材準備が必要で、そうすると、要するに重いし嵩張る。アナログ録音時代は特にそうだったと思う。

 R-09は24bit/48kHzで録れて、電池駆動で、ポケッタブルで、デジタル時代の(このサイズの)レコーダと比べると飛び抜けた存在。他の機材とはひと味違う高音質が録れる……と思うと、じゃあマイクもイイのを!! と思うのが人情であり、R-09自体が超小型・軽量なので、良いマイクならある程度荷物になってもOK!! とまで思えて非常に愉快である。

 ガシガシに録音しまくろうと思ったら、機材としてR-09、ヘッドホン、予備電池、予備メモリorサブノート、と外付けマイク関連機材を持って行きたくなる。でも、外付けマイクがある程度小さければ、これら全部、ビジネスバッグ程度の入れ物に収まる、し、“担ぐ”ってほどまで重くならない。ていうか軽い。じゃあ……すげぇシッカリしたマイクも使いたいじゃないですか!! とか思ってしまった次第だ。

 R-09の内蔵マイクはシッカリしてるので、フツーに自分の周囲の環境音録るなら、外付けマイクは要らないかもしんない。が、ちょっと遠くの音をクリアに録るなら、例えばガンマイクが欲しくなるところ。……しかし、ガンマイクってフツーはモノラルなんですな。ま、20メートル先の音をステレオで録ってもアレなんで、モノラルでいいと言える。

 ただ、後で他の音声とミキシングするほとでもない、とか、時にはステレオで身の回りの音とともにも録りたい、とか思ったら、……ガンマイクと内蔵マイク(もしくは外付けステレオマイク)を使い分けるのかナ!? でもR-09はステレオ録音なんだし、録っておくんなら最初からステレオで……。などと、いろいろ考えたりする。

 じゃあアレかな、ステレオで録れるガンマイクで、しかも周囲の音まで拾えるようなガンマイクを使えば……つーかそんなマイクなさそ~、と思った。が、あった。オーディオテクニカのAT835STというショットガン・マイクロフォンだ。

 コレ、どうも、スイッチ切替で、ガンマイク用途、ガンマイク+ステレオマイク用途、ステレオマイク用途、として切り替えて使えるっぽい。でも業務用っぽい価格であった。しかし、AT835STとR-09を組み合わせると、かな~りオールマイティな録音ができちゃうような気がしてきた!! これは買うしか!!

 と思ったが、あーこのマイク、なんか電源がファンタムみたいですな。電池とかじゃ動かなくて、レコーダやミキサーから電源を供給されて動作するタイプのマイクのようだ。なので、R-09でコレを使おうと思ったら、別途ファンタム電源を供給する機材が必要になる。じゃあ、どうせならフィールドミキサーとR-09とAT835STを組み合わせて……と一瞬思ったが、なんかどんどん機材増えて出費もヤケに増えて本末転倒な気がしてきた。

 でも、そういうコトまでニヤニヤ考えることができたりするのも含めて愉快なR-09なのであった。