スタパ齋藤のApple野郎
iPhone用撮影アームを自作する
2022年11月16日 00:00
最近の世代のiPhoneは商品撮影にも使える
メインのスマートフォンはずっとiPhone。現在はiPhone 14 Pro Maxを使っている。
iPhoneに限らずほかのスマートフォンでも同様だが、最近の世代のスマートフォンのカメラは高画質で、仕事に使えるレベルになっていると思う。人物写真や風景写真はもちろん、商品撮影においてもキレイな画像が得られる。さほど高解像度の画像を必要としないWebメディアでは記事用の写真としても十分使える。
もちろん「ある程度の条件が揃えば」ではある。たとえば光源。光量が足りないと鮮明な写真が写らないのはスマートフォンでも高性能デジタルカメラでも同様だが、スマートフォンの場合はとくに光量不足だと画質が荒れまくり傾向に。これは太陽光を光源としづらい室内撮影では顕著だ。
最近では写真のコンピューター処理(コンピュテーショナルフォトグラフィー)も高度化し、光量が不足した環境にてスマートフォンで撮影してもそこそこ見られる写真にはなる。だが、撮像素子が大きな高性能デジタルカメラと比べると「スマートフォンで撮ったことがバレる要素」が急激に増えたりしつつ画質的にも違和感が増える。
ほかの条件としてはレタッチ技術もある。スマートフォンで撮った写真をより違和感のないものにするには、色調や明暗諧調やコントラストなどを少々イジる必要が出たりする。これをうまくやらないと、なーんか違和感がある写真になってしまう。
裏を返せば、適切な光源をうまく使い、レタッチで画質を調整できれば、スマートフォンでもメディア掲載用写真を撮れる。いつものスマートフォンやデスクライトだけで撮れたりする。アラお手軽♪
手持ちだとブレがち、でも三脚とかを出したくない
スマートフォンの写真画質が急速に向上しまくり中なので、近頃ではスマートフォンによる商品撮影を積極的に行なっている俺。よくやるのは、記事を書きつつ、必要な写真をスマートフォンでパパッと撮り、また記事を書き進め、新たに必要になった写真をスマートフォンで……という流れ。スマートフォンはおもにiPhone、ときどきGoogle Pixelを使うが、撮った写真は間もなくiCloud写真やGoogleフォトに現れるので、原稿を書いているパソコンにすぐダウンロードして記事をまとめていける。
しかし、面倒が少々ある。それはスマートフォンはミラーレスカメラなどより「撮影しにくい」ということ。とくに専用機と比べると手でホールドしづらく手ぶれが生じがちなのだ。
ならばホルダーと三脚を使ってスマートフォンを固定すれば? とは思うが、まあそこまでヤルなら素直にミラーレスカメラを使おうと考えてしまう。
記事書いて → 三脚にスマートフォンをセットして → 必要な写真を撮って → 三脚どかして → 記事書いて……みたいに、スムーズさがかなり失われる。被写体を置いて光を当ててパッと撮れるのがスマートフォン撮影の良さ。準備が少なくて済むという手軽さがイイのだ。
でも手ブレは大敵。スマートフォンでパッと撮って、一応拡大表示し、手ブレがないことを確認し、パソコン上でレタッチ……し始めたら微妙に手ぶれしている! みたいなことがアリガチ。手ブレは写真の画質を「よくない」と感じさせる大きな要素でもある。
ので、手ブレを極力なくしたい。やはり三脚的な「撮影時にスマートフォンをホールドするもの」が欲しい。そういうコトを手軽&スムーズに行えるナニカを使いたい。
そこでクイックに使える「スマートフォンを固定できるナニカ」を考えてみた。最初は市販のポールやグースネック(フレキシブルアーム)を組み合わせて自作してみたが、なかなかうまくいかなかった。
卓上用のミニ三脚を使ってもみた。が、ミニではあるものの、三脚と同様にそこそこ手間がかかる。
そんな感じでアレコレ試した結果、現在もっともイイ感じで使えている「iPhone用撮影アーム」が完成した。iPhone用とはしてみたが、Google Pixelなどほかのスマートフォンでも使える。↓こんなの。
自画自賛ではあるが、俺的スマートフォン撮影史上、もっともスムーズに使える撮影用アームとなった。手ぶれ激減であり、アームの設置も片付けも非常にお手軽♪
iPhone用撮影アームの機能性と作り方
このiPhone用撮影アーム、どんなふうに使い、どう使えるのか? 写真とともにご説明しよう。
このiPhone用撮影アームは、3つの製品(手持ち機材)を組み合わせて作った。具体的にはManfrotto「シングルアーティキュレテッド アーム2段 カメラブラケット(196B-2)」、Manfrotto「スーパークランプ(035C)」、Manfrotto「PIXIクランプ(MCPIXI)」である。あら全部Manfrotto(マンフロット)製品。
このiPhone用撮影アームの重さは1071g。これを構成するパーツの直販価格合計金額は1万6184円となる。だが、スーパークランプはより安く構造がほぼ同じ類似製品があり、スマートフォンホルダーもより安価なものがある。アームについても似たような製品があるので、5000円くらいでこれと似た撮影アームを構成することができると思う。
ちなみにこれらManfrotto製のアームとクランプは、もう20年近く以前に買ったものだったと思う。けっこう多用してきたが、しかしぜんぜん壊れない。ガタもこない。また非常に汎用性が高く機能的でもあるので、こーゆーよーなアームを自作しようと思う方には、パーツとして使うのはManfrotto製品をオススメする。
最後に、やや余談だが、本記事中のiPhone用撮影アーム絡みの写真はGoogle Pixel 7 Proで撮影した。Pixel 7 Proのカメラ性能もそーとー高いっスね!!!