スタパ齋藤のApple野郎

iPhoneやiPadで使える「ライブテキスト」がナニカと便利な件

Apple版「Googleレンズ」? 画像の文字をテキスト化できるゼ!!!

 Appleの新機能っていうか新技術「ライブテキスト(Live Text)」。画像にある文字をテキスト化するという機能で、iOS 15やiPadOS 15やmacOS Montereyで使える。どんな機能なのか? 以下に写真と説明文でご紹介。

ライブテキストをiPhoneで使ってみる。設定>一般>言語と地域>テキスト認識表示をオンにする(iPadOSも同様)。これだけで使えるようになる
たとえばカメラアプリで文字入りの被写体を撮ろうとすると、文字が認識されて黄枠で囲まれる。黄枠が出ない場合は画面をタップして文字にフォーカスしたり、文字を中心にもってきたりするといいかも。文字が黄枠で囲まれたら、右上のインジケータアイコンをタップ
すると認識された文字が明るく表示される。この文字列をコピーしたり、認識された単語などを調べたりすることができる
「すべてを選択」して「コピー」してみる
ほかのアプリでペーストすればこのとおり。画像上の文字列をテキストデータとして扱えるというわけだ
被写体をいったん撮影し、その静止画からテキストを抽出することもできる

 ライブテキストは純正のカメラアプリや写真アプリ以外にも、Safari、メッセージなどでも利用可能。サードパーティー製アプリでもライブテキストが機能するものがあるようだ。

 ただし、残念なのが現時点では日本語のテキスト化には対応していない点。現時点での対応言語は、英語、中国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語となっている。今後数ヶ月でさらに幅広い言語に対応するとのこと。

 なお、ライブテキスト対応iPhoneは、iOS 15を搭載したiPhone XS / iPhone XR以降。iPadは、iPad mini(第5世代以降) / iPad(第8世代以降) / iPad Air(第3世代以降) / 11インチiPad Pro(全世代) / 12.9インチiPad Pro(第3世代以降)。Macは、M1 MacBook Air / M1 MacBook Pro / M1 Mac Mini / 24インチiMac2021。

Macで調べ物が超捗る〜♪

 なーんだ、日本語未対応か、ケッ。とか思った俺ではあったが、使ってみたら現状でもかなり便利。俺的にはMacでの調べ物の効率がグッと高まった。その例を以下に写真と説明文で。

Macでライブテキストを使う場合、macOS Montereyを搭載したM1 MacBook Air / M1 MacBook Pro / M1 Mac Mini / 24インチiMac2021が必要。デフォルトではオフになっているので、システム環境設定の「言語と地域」で「画像内のテキストを選択」にチェックを入れる
これはmacOSのSafariでケータイWatchのWebページを表示したもの(見やすくするためトリミングしている)。右側の連載名やタイトルなどはテキストだが、左側のMac miniの上にある赤い文字は画像である
だがマウスポインタを近づけていくと、ポインタがアイビームに変化する。ホントは画像である赤い「M1 Mac mini」がテキストとして認識されている
認識された文字を範囲選択してコピーしてみる。マウス右クリックから文字列を調べたりWeb検索することもできる
コピーした文字列をペースト

 画像上の文字列がテキスト化されてコピペなどができると、これまでの「あーもーこのテキストって画像かよ」的な鬱憤が大きく解消される。画像にある名称や数値は、これまで目で見てキーボードから入力するとか、あるいはGoogleレンズで撮影してテキスト認識させてコピペするなど、ひと手間ふた手間かかっていた。

 しかしMac上に表示される多くの画像上の文字列を、シームレスにテキストとして扱えると、もーめちゃラク!!! ライブテキストは、macOS上に表示されるさまざまな画像に対して機能し、具体的にはSafariやクイックルックや写真アプリで表示した画像内の文字列をテキスト化してくれる。

これはSafariでAmazonにアクセスし、商品の画像を拡大してその商品名をテキスト化させた様子。Amazonの場合は商品名がテキストでも表示されるのでこういうコトをする必要はあまりないが、画像しかない場合に製品名などのテキストを手軽に抽出できるのは非常に実用的だ

 ライブテキストが日本語対応したら、さらに便利になるんだろうなぁ〜。大期待ッ!!!

日本語非対応でも意外にツカエる!!!

 ライブテキストの現時点での対応言語は、英語、中国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語。テキスト化されて役に立つのは、俺的には英語だけかもな〜、と思っていたが、試してみたらそうでもなかった。中国語の存在がデカい。

たとえば日本人の名刺。iPhoneで名刺の写真を撮り、写真アプリで表示し、右下のインジケータアイコンをタップすれば文字がテキスト化される
明るく囲まれた部分が認識された文字列
すべてを選択してコピーしてみる
それをメモアプリにペーストした結果

 上の例では、カタカナや記号などの日本語部分が中国語と認識されるなどして、一部中国語(簡体字)混じりのテキスト化結果となったようだ。だが、それ以外は日本で使う漢字でテキスト化されている。これならほとんど問題のないテキスト化と言えよう。電話番号やメールアドレスは伏せているが、この部分も完璧。

 なお、同じ写真をMac上に転送して写真アプリからテキスト化してもみた。結果は、iPhone上でのテキスト化結果と完全に一致した。

 ライブテキスト、けっこうツカエるので、多用している。印刷物の電話番号をライブテキストで読んで電話をかけるとか、プリントされたIDとパスワードをテキストに変換するとか、いろいろ活用。テキスト化結果と原本を一応見比べて間違いがないか確認する必要はあるものの、認識率が非常に高く、普通のフォントを使った印刷物なら誤認識するほうが珍しいという印象だ。

 というわけで、まだ日本語非対応のライブテキストではあるものの、対象によっては十分活用できる機能性があると感じられる。ライブテキスト対応機種・環境はあるが、Appleデバイス上でヒッジョーに手軽に画像上の文字列をテキスト化できるようになり、ナニゲにイロイロと捗りまくり。ぜひお試しあれ♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。