スタパ齋藤のApple野郎

イイじゃんイイじゃん、iPadの「スクリブル」!!!

iPadOS 15だとApple Pencilで日本語手書き入力が可能

 去年、2020年9月17日に(日本で)リリースされたiPadOS 14。現在の最新OSであるiPadOS 15のひとつ前のバージョンだが、それがバージョンがリリースされたとき、ある要素にガッカリした。

 それは「スクリブル」だ。Apple Pencilによる手書き文字入力機能で、それ自体はiPadOS 14に実装されていたが、日本語入力(認識)には対応していなかったのであった。残念無念。その後、いつまで経っても「ついにスクリブルが日本語対応しました」的なアナウンスがなかったので、スクリブルについてはすっかり忘れていた。

 その後、2021年9月21日に(日本で)リリースされたiPadOS 15のスクリブルは日本語に対応した。手持ちのiPadをゆるりとiPadOS 15へとアップデートした俺は、「あぁスクリブルってあったなぁ」とゆるくスクリブルを使ってみた。

 そしたらビックリ。あらスクリブル、超絶便利じゃないですか♪ Apple Pencilによる日本語の手書き入力をスイスイと行える。これはツカエる!!!

スクリブルのお得感と便利さ

 これまでにもAppleのスマートデバイスで手書き文字入力はできた。たとえば有料ではあるが「mazec」を使えば高精度な日本語手書き入力を行えた。

MetaMoJiの手書き日本語入力ソフト(キーボードアプリ)「mazec」を使っている様子。キーボードが表示されるエリアに手書き文字入力スペースが現れ、そこにApple Pencilや一般的なスタイラス、あるいは指で文字を書いて入力できる。認識精度は高く、UIもわかりやすい。iPhone/iPadで使えて、App Storeでは1100円となっている

 俺もmazec愛好家であり、もうずいぶん長いこと使ってきた。確か1000円で買ったが、既に大いにモトが取れたと感じている。かなり実用的なmazecなのであった。

 スクリブルの場合、iPadOSの機能なので無料で使える。ただしApple Pencilのための機能なので、Apple Pencilが使えるiPadとApple Pencil(第1世代が1万1880円もしくは第2世代が1万5950円)が必要になる。

 それからスクリブルは画面のどこに書いてもOKという大きな利便がある。基本的には枠内に書くなどの制限はナシ。ヒッジョーに気楽に使えるのだ。

スクリブルを使うには、ペンのマークをタップしてペン入力モードにし、ペン種類のいちばん左にある「A」付きのペンを選ぶ。その後、画面上に文字を書けば、文字が自動的にテキスト化されてカーソル位置に入力される。英語しか入力できない場合、キーボードアイコンから日本語入力モードに切り替える
書き終えて1秒程度経過するとテキスト化されて入力される
テキスト入力フィールドならどこでも、スクリブルを利用できる。これはiPadの検索機能(ホーム画面の中央付近から下にスワイプ)のテキスト入力フィールドに手書き入力しているところ。文字が汚いのはスクリーンショットを取りつつなので焦っているから……?
入力完了。汚い文字でもちゃんと認識された
これはGoogle検索でスクリブルを使っているところ。テキスト入力フィールドに対して「スクリブル」の「ス」を書き始めた
テキスト入力フィールド内から文字を書き始めれば、その後は手書き文字が外にはみ出しても大丈夫であることが多い。アプリの表示などによっては手書き文字がハミ出すタイミングや位置で、手書き文字入力が終わることもある
あっ「スクリ」だけでテキスト化されちゃった。でも続いて「ブル」と書く
入力完了。無事認識された

 入力先によっては多少注意して使うべき点もあるが、だいたいのアプリで「自由気楽に手書き文字入力できる」という感覚のスクリブル。認識率もかなり高い。上のスクリーンショットの文字を見ればわかるとおり、「えっこんないい加減な文字でも認識するんだ!」と驚かされるレベル。なるべくキレイに書くことを少し意識すれば100%認識されることが多かったりも。

 ともあれ、手書きでメモ書きなどをできて、それが高い精度でテキスト化されるスクリブル。ヒッジョーに便利である。

スクリブルのテキスト編集機能がかなり便利かも

 スクリブル便利じゃん!!! と喜んで、さらにスクリブルについて調べていたら、公式サイトに『Apple Pencilでテキストを選択する/修正する』という説明があった。以下、その抜粋。

Apple Pencilとスクリブルを使ってテキストを入力するときは、以下のことができます:

単語を削除する: こすって消します。

テキストを挿入する: テキスト領域をタッチして押さえたままにしてから、開いたスペースに書き込みます。

文字をつなげる/切り離す: 文字の間に縦線を描きます。

テキストを選択する: テキストを円で囲むか、テキストに下線を入れると、そのテキストが選択されて編集オプションが表示されます。選択範囲を変更するには、選択したテキストの先頭または末尾からドラッグします。

単語を選択する: 単語をダブルタップします。

段落を選択する: 段落内の単語をトリプルタップするか、Apple Pencilで段落上をドラッグします。

アップルWebサイト「Apple Pencilでテキストを選択する/修正する」

 スクリブルのテキスト編集機能って感じだと思うが、実際に使ってみたら比較的にヤバいほど実用的であった。どんな感じで使えるのか、スクリーンショットでご紹介。

たとえばテキストの削除。テキストの上をApple Pencilで擦るように書くと、そのテキストを削除できる
擦った箇所がパッと消える。文中の数文字だけ消すとかいう場合、その箇所をApple Pencilでダイレクトに消せる感覚なので非常に効率が良い
文字の間に縦線を描くと、そこにスペースが挿入される
連続して文字入力し、読みにくくなった箇所に空白を入れるようなときに役立ちそうな編集操作だ。逆の操作で、スペースの上に縦線を描くと、スペースが削除される
カーソル移動は、移動先の位置をペンでタップするだけ。もちろんカーソルを移動させた直後に手書き文字入力することができる。ていうか、なんでこんなグニャグニャの文字なんだ?>俺
単語などの挿入作業がラク。ペン先でのカーソル操作および手書き文字入力はいろいろと捗る
テキストを円で囲むか、テキストに下線を入れると、その部分が範囲選択される
範囲選択されると同時に編集オプションも表示され、目的に応じてカットやコピーなどができる。範囲選択→選択後の処理までを、Apple Pencilだけの素早い操作で行えるのがヒッジョーに快適!!!

 ほかにもイロイロな操作に対応している。なお、これらのテキスト編集作業には、「スクリブルで手書き入力したテキストに限る」といった制限はないようだ。テキストが編集可能な状態だったら、Apple Pencilを使ってテキスト編集などの操作が可能のようである。

 しかしまあ、Apple Pencilとスクリブルでの手書き文字入力、さらにはApple Pencilでのテキスト編集操作。iPadOS 15でいきなりテキスト関連作業の効率がズッガーン!!! と高まって、なんかもー凄いんですけど。iPadのテキスト入力環境が数段階グレードアップしたという感じなので、ゼヒ♪

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。