スタパ齋藤のApple野郎
iPhone写真がiOS 15でズギャッと便利化した件
2021年10月21日 00:00
ユーザーがExif情報を扱えるようになった♪
2021年9月21に日本でリリースされたiOS 15。iOSはiPhoneのOSだが、最新版となるiOS 15は便利な新機能が多々ある。
そのなかでも俺的に非常に嬉しかったのが、iPhone標準「写真」アプリでExifデータを扱えるようになったこと。ようやく、とも言えるが、これでiPhone写真の便利さがさらに大きく高まった。
Exif(エグジフ/イグジフ)データとは、デジタルカメラで撮影したときに写真(画像)に記録される撮影関連データ。カメラ機種、レンズ、シャッター速度に絞り値、もちろん撮影日時も含まれる。またスマートフォンのカメラで撮った写真では(設定によって)撮影位置情報も含まれている。
そういったExifデータは、ユーザーの利便を増すために多角的に使われている。例えばスマートフォン内の写真が撮影順(時系列)で並ぶのは、撮影日時Exifデータが使われているから。あるいは「この写真どこで撮ったんだっけ?」と探す場合も、Exifデータを利用することが多い。
便利なExifデータだが、一方でプライバシーという側面でリスクをはらむこともある。例えば位置情報Exifデータ入りの写真を誰かに送った場合、その写真から「いつどこで撮影したか」がはっきりわかってしまう(写真を送付などするアプリによってはExifデータを自動的に削除する場合もある=その場合は撮影日時や位置は相手にわからない)。
写真からそういう情報を知られては困るという場合、写真からExifデータを削除してから送る必要がある。しかし、以前はそうするためにExifデータ編集のためのアプリが必要だった。
ではそもそも写真にExifデータを記録しなければ?
確かにそうすれば、写真に撮影日時や撮影位置などの情報が付加されない。だがiPhoneやデジタルカメラでExifデータを一切記録しない設定にはできない(できる奇特な機種があるかもしれない)。
ただ、位置情報(GPSデータ)を写真のExifデータとして記録しない設定にはできる。iPhoneの場合なら、設定>プライバシー>位置情報サービス>カメラ(あるいは撮影用アプリ)で「位置情報の利用を許可」を「なし」に設定すればいい。これで撮った写真に位置情報が記録されなくなる。また、写真共有時のオプション設定でその写真のみ位置情報を含めないで共有することもできる。
しかし位置情報を記録しないと、かなり不便だったりする。マップ(撮影位置)からの写真検索ができないし、「この写真どこで撮ったんだっけ?」というときに撮影位置を特定する大きな手がかりがなくなるからだ。
そして、iOS 15の写真アプリ。上記の困りごとが解決された。必要に応じて位置情報を削除・追加できたり、あるいは撮影日時を変更できるようになった。
メリットは、送付などする写真から手軽に位置情報や撮影日時を変更(削除)して「プライバシーの保護」ができること。あるいは、もらった写真やデジタルカメラから読み込んだ写真に、位置情報や撮影日時を付加して「検索のしやすさ」を高めることもできる。
どうやるのか?
では、そのやり方を。簡単っす。スクリーンショットと説明文で見ていこう。
写真アプリでの「Exifデータ調整」は、後から元のExifデータに戻せるのがナイス。写真アプリで画像の色などを編集しても、ワンタップで元に戻せるのと同じ。Exifデータ調整・削除のために画像を複製するなどの手間は不要というわけだ。
外部から読み込んだ写真に位置情報や撮影時刻を追加できるのもナイス。友人知人から送信してもらった写真に撮影日時や撮影位置の情報がない場合でも、手軽にそれらExif情報を追加でき、写真の検索性を高めたり、アルバムで自動的にまとめたりできるというわけだ。
キャプション追加で検索性アップ
それから写真にキャプション(説明文)を追加することもできる。これはiOS 14/iPadOS 14からの機能だが、写真へのタグづけ感覚でキャプションをつけておくと、写真をより探しやすくなる。
iPhoneで撮った気に入った写真にはキャプションを追加しておくといいですな。全てのAppleデバイスから容易に検索できるようになる。本格的にキャプション追加などをするなら、Macの写真アプリで行うと効率がいいかもしれない。
ともあれ、iOS 15で使えるようになった写真のExif情報閲覧・編集の機能。より手間なく安全かつ都合よく、iPhoneで撮った写真を活用できるようになった。ナイス♪