スタパ齋藤のApple野郎

Apple純正の日本語入力システムをしばらく使ってみて

macOS 11 Big Surの日本語IMで原稿書き書き♪

 2021年の5月半ば、ふとApple純正の日本語IM(日本語入力システム)を使ってみた。ら、案外イイ。なかなかイイ。かなりイイ。というわけで、実は現在もApple日本語IMを使い続けているのであった。

 途中で「やっぱApple純正の日本語IMとかムリ!!!」となるかもしれないと思い、一応はそれまで使っていたGoogle日本語入力はアンインストールせずに残しておいた。

 のだが、「試しにこのままApple純正日本語IMを中心に使っていこう」と思って以降、Google日本語入力を使うことなく、Apple純正日本語IMだけで日本語入力は事足りてしまった。

 なお、間違えてGoogle日本語入力に切り替えてしまうことがたまにあった。が、脳がApple純正日本語IMに慣れてしまい、Google日本語入力のUIをやや拒否する感じだったので、つい最近Google日本語入力は完全にアンインストールしてしまった。

macOSでは複数の日本語IMなど入力システムを登録し、必要に応じて切り替えて使うことができる。現在の俺の場合、日本語と英語の入力システムだけ使っていて、どちらもmacOS標準のものを使用中。

 俺的には「おーっ!!! ついにテキスト入力もシステム標準品のみで済むようになった!!! また一歩、真のデフォルト野郎に近づいた!!!」って感じで、なんか一種の喜びを感じている。喜びっていうか、解放感っスかね。

 この調子だと、しばらくはApple純正日本語IMだけで原稿を書きまくるであろー。今もこの原稿はApple純正日本語IMで書いてるんスけど、この先もそうなりそう。もう「日本語入力システムはどれをインストールしよっかな」と考える必要はなさそう。Mac買って最初から入ってるやつ使えばいいだけだ。う~んスッキリ♪ 気分イイからM1 Mac買っちゃおうかな?

Apple純正日本語IMは、ちょっと意固地?

 現在はけっこうApple純正日本語IMに慣れた俺。ライブ変換も使っており、ライブ変換の使いこなしもなかなかスムーズになった感じ。

 使い始めには少々戸惑ったりイラついたりした。たとえばライブ変換において、どの程度の文節まで入力すると「俺的に納得できる自動変換結果」が得られるかという点。

 Apple純正日本語IMのライブ変換はなかなか賢い。が、俺はもともと単文節変換野郎だったので、ついつい少なめの文節を入力しつつ、ライブ変換中の文字列を見て、一瞬「これでOKっしょ」と先走ってreturnキーを叩きがち。が、先走りreturn叩きの直前にライブ変換結果が変わったりすることが。結果、確定した文節群が誤変換状態になっていたりして「イラッ」と。

 でもこれも、なんというか俺とApple純正日本語IMの呼応が徐々にスムーズになりつつ、俺が前のめりでreturnキーを叩くこともなくなり、イイ感じでライブ変換が使えるようになった。同時に指が再変換(Control+Shift+R)を覚えるようになり、早々にイライラは解消された。

 もうひとつ、Apple純正日本語IMの変換学習について「ちょっと意固地」って感じがすること。いつまでも「ワタクシApple純正日本語IMといたしましてはこの単語は絶対に漢字に変換しますが何か?」的にライブ変換が働くのであった。ユーザーとしては「だからぁ~その単語は漢字に変換しないっつーの」的に、軽く「イラッ」と。

 具体的に例えると、「けっこう」という言葉。俺的には「けっこう」は開く(ひらがなで表記する)のであり、原稿の中で「結構」とは書かない。のだが、Apple純正日本語IMはかな~り「結構」とライブ変換しまくってくれる。それ以外には「ほか」とか「ひとつ」とか「たぶん」とかも、頑なに漢字に変換しちゃうのであった。

使用開始当初は、「けっこう」と入力すると「結構」に変換し、「たぶん」だと「多分」、「ほか」は「他」と自動変換されてしまった。ある程度学習させると、俺的に好みの変換結果になる。

 でもまあ、意固地ではあるが、何度か地道に好みの変換結果で確定するようにすれば、その後は「俺の好みをわりと頑なに守ってくれる」ようになる。でもなんか、同じ単語を連続して好みの変換結果になるように変え、強制的に学習させるとナゼかうまくいかないようだ。

 あと、せっかく俺好みの変換を学習してくれても、不意にその学習結果が元に戻るというか、先祖返りしてしまうことがある。謎。遺伝子レベル的に意固地なのかもしれない。

 あ、意固地と言えば「iPhone」を日本語からの変換結果で入力しようとすると、「アイフォン」や「アイホン」ではダメで「アイフォーン」と入力・変換する必要があったりする。Apple公式では「アイフォーン」なんですねハイハイ、と。なお「マックブックプロ」と入力して変換すると「MacBookPro」でも「Mac Book Pro」でもなく、「MacBook Pro」と変換される。Apple公式表記にしてくれるあたりは、ライターとしては手っ取り早くていい。

 他の日本語IMとの作法の違いもちょっとありますな。 ほかの日本語IMだと変換結果として容易に候補表示できて入力できる記号とかが、Apple純正日本語IMでは一手間かかったりもする。まあControl+Command+スペースで表示される文字ビューワーを開いて入力したり、その記号を単語登録すれば済むことだが。

アプリのメニュー「編集」>「絵文字と記号」で表示される文字ビューワー。Control+Command+スペースでも呼び出せる。入力メニューの「絵文字と記号を表示」でも呼び出せる。Macに入力できる様々な文字を全部見られておもしろいからゼヒ見てゆこう!!!
どうキーボードを打てば入るのかわからない文字は、文字ビューワーで探すのが手っ取り早い。よく使う文字をお気に入りに登録することもできる。もっとよく使う文字は単語登録しちまおう。

単語登録も続々と

 Apple純正日本語IMだと、どーしても思った通りに入力されなかったり、これまで効率よく入力できていた単語や記号を入力することができないってケースもあった。まあこれも作法の違いからくるもので、そのうち慣れるとは思う。が、いつ慣れるのか不明なので、思い切ってガンガンと単語登録してしまうことにした。

 デフォルト指向の俺の場合、単語登録などもカスタマイズのうちのひとつと考えている。なので、新しいMacに乗り換えた時に、登録単語を移行したり、登録し直したりする労力と時間を考えると、以前なら積極的には単語登録を行わなかった。

 が、macOS上で登録した単語は、iCloud経由でほかのデバイスでも登録単語として使える。また、新たなAppleデバイスがiCloudを使えば、登録単語が引き継がれると思われる(まだやったことがないので自信ナシ)。

 単語登録自体に一手間かかるものの、その単語は複数デバイスで共有できるし、たぶん近未来へリソースとして引き継いでいけると思われる。ならば、まあ手間や時間が無駄になることもないだろう、ということでApple純正日本語IMからは鋭意単語登録を行なっている。

 ちなみの俺の単語登録はけっこう原始的。結局、入力効率を高めるための単語登録なので、読みとして2文字くらい入力して変換したら、目的の単語なりフレーズなり記号なりへと変換されるようにしている。

たとえば「げん」と入力して変換すると「原稿一式をお送りいたします。」となるようにしている。「さん」は「……」(3点リーダー)や「!!!」(半角エクスクラメーションマーク×3)など。ほかにもイロイロと。

 これは1980年台のファミコン通信編集部にてNEC PC-9801シリーズで原稿を書いていた頃の単語登録方法だ。たとえば当時は「しみ」で「シミュレーションゲーム」、「しゅ」で「シューティングゲーム」と変換されるように登録していた。原稿執筆中に何度も何度もこういう単語を1文字ずつ打ち込むのは効率が悪いゼ、というわけだ。

 あと当時の変換システムは、フロッピーディスク上の辞書ファイルを変換の都度読んでいたので、変換にけっこう時間がかかっていた。変換に時間がかかるので入力にも待ったがかかる。上記の単語登録には、そういったロスを少しでも減らすためという意図もあった。

 のだが、当時、まもなくRAMディスクという「日本語辞書をRAM上に置いて読み出す変換方法」が使われるようになり、変換速度の遅さは一気に解消されたという記憶がある。が、しかし、な~んか話が横滑りしているっていうか斜め上滑りしているので、話を戻したい。

 あ、えーっと、そうそう2文字くらいの読みでどんどん単語登録している件。こういうミョーに邪道な感じの単語登録(定型文登録?)ではあるが、登録単語は前述のとおりiCloud経由で同期され、同じApple IDで使っているデバイス上でも登録単語を利用できるようになるので非常に便利だ。

Mac上で登録した単語(というかフレーズ)は、iCloud経由経由でほかのAppleデバイスと同期され、各デバイスで登録単語を利用できる。スクリーンショットはiPhone。Macで登録した単語をiPhoneでも使えるようになるわけですな。

 やっぱイイっスね、クラウドで辞書同期。さらにどんどんApple純正日本語IMに単語登録し、MacとiPhoneとiPadでラクにテキスト入力してゆきたい!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。