スタパ齋藤のApple野郎

iPhoneがOCRスキャナーになる! 2月に爆誕した神アプリで紙の文字をテキスト化!!!

「一太郎Pad」で紙書類をOCR

 最近の全俺が感動したのが、2020年2月7日に登場した「一太郎Pad」アプリ。ジャストシステム製ワープロソフトの最新版「一太郎2020」と合わせてリリースされた「一太郎」をより効率よく便利に使うための無料アプリ”なのだが、俺的には“神アプリ”となった。

 「一太郎Pad」は、わりとシンプルなメモアプリ。iOS版Android版があり、目玉機能はパソコン上のワープロソフト「一太郎」との連携だ。スマートフォン上の「一太郎Pad」で書いたメモを、パソコン上の「一太郎」に無線転送できるという機能。移動中などはスマートデバイスで書き、パソコンの前に座ったらメモをパソコンに転送し、続きは「一太郎」で書く、というふうに使うわけですな。

 で、この一太郎Padのどこがどう“神”かと言えば、そのOCR機能。紙の書類を写真に撮り、その写真に写っている文字をデジタルテキスト化できるのだ。認識率が非常に高く、普通の書類なら十二分に使い物になる“印刷物のテキスト化”が可能。

 使い方は簡単で、一太郎Padのカメラアイコンをタップして書類を撮影。iPhone上の写真を読み込んでもいい。で、OCRしてテキスト化したい部分をトリミングして[完了]をタップすれば、間もなくテキスト化の処理が完了する。

 ネット通販でもらったクーポンをOCRしてみたが、企業ロゴなど特殊な形状の文字を除けば、ほぼ100%の精度で認識されてテキスト化された。他にもいろいろ試したっていうか、既に常用アプリとしてたびたび使っているが、ここまで実用的に使えて無料アプリってのは凄い。

 ちなみに、他にもOCR対応のアプリはいろいろある。のだが、妙なクセがあったり、認識率がいまいちだったり、「これが決定版!」と思えるアプリにはなかなか巡り会えなかった。OCRで紙書類をデジタルテキスト化したいなら、とりあえず一太郎Padから試すのが近道だと思う。

一太郎PadでOCR→Macにコピペ

 一太郎PadはOCR精度が非常に高い書類スキャンアプリという感じで使える。紙の書類の文字をiPhoneでテキスト化できるということは、すなわちMacへの転送も手軽ということである。

 MacとiPhoneを併用しているユーザーにとってはわりと当たり前のことだが、「ユニバーサルクリップボード」という機能を使って、Appleデバイス間のコピー&ペーストが可能だ。対象となるデータは、テキスト、画像、写真、ビデオ。例えば、iPhone上で写真をコピーすると、その画像をMac上にペーストすることができる。

 ユニバーサルクリップボードは、同じApple IDでiCloudにサインインしていて、Bluetooth/Wi-Fi/HandoffがそれぞれオンになっているAppleデバイス間で使える。コピペはMac→MacでもiPhone→iPadでも、どのデバイスの組み合わせでもOK。

 ということで、一太郎PadでOCRしたテキストをiPhone上でコピーすれば、そのテキストをそのままMac上にペーストできるというわけだ。iPhoneがOCRスキャナーに!!! しかもMacと無線接続で!!! みたいな。ステキですな〜♪ てゅーか超便利なのである。

アリガチな「あー面倒」をどんどん解消♪

 俺的に“一太郎PadでOCRしてMacにコピペ”して「便利〜♪」と感じるのは、例えば宅配便などの荷物の追跡。「送った荷物、届いてるかな?」と、自分が発送した荷物の行方を調べる時だ。

 発送して手元に残った控え伝票を一太郎PadでOCRし、テキスト化された伝票番号をコピーすれば、それをMac上で追跡ウェブサイトへペーストできる。まあiPhone上で追跡してもいいんだが、ともかくこれまでやっていた“伝票の数字を見てキーボードから入力”という作業から解放される。伝票が多いほど「あ〜一太郎Padサイコーだわ〜」と喜べる。素晴らしい!!!

 他にもイロイロ。たとえば名刺上のデータのテキスト化。あるいは郵便物上のデータのテキスト化。メールアドレスや電話番号や住所など、最終的にはスマートフォンやパソコンなどに入力したい情報を、パッと手軽にデータ化できてスゲく便利。

 こういう作業って、いわば“目コピー”ですな。間違え入力がないように、紙書類とパソコンなどのデバイス画面を何度か見比べてチェックすることになる。一太郎PadでOCRしても、一応は軽く目でチェックすることになるとは思うが、従来の目コピーより遥かにラクに完了できる。労力減&時短。

 紙の説明書の1ページ程度のテキスト化も便利。デバイスの使い方が書かれたペラ1枚の説明書とかをOCRして携行するわけですな。写真に撮っておいても参照できるが、テキスト化(も)しておくと、さまざまなアプリ上で利用できて活用幅が広がる。ちなみに、一太郎Padで撮影した画像はOCRテキストとともにメモ内に残り、いつでも参照できる。

 著作権的に注意が必要な使い方ではあるが、紙媒体上などで見つけた名文や名言や気に入ったフレーズをデジタルのテキストとしてスクラップしておくのも楽しい。引用説明を加えて「こんなフレーズを見つけました」的にSNSなどに書き込むのも、一太郎Padを使えばとてもスムーズに行える。

 てなわけで、紙書類にモヤモヤしている方は、ぜひ一太郎Padと、それからユニバーサルクリップボードによるAppleデバイス間のコピー&ペーストをお試しあれ。イロイロ捗って愉快っス!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。